2014/2/26 (配信日2/25)

希薄磁性半導体が磁石の性質を示すカラクリを解明

発表者

  • 東京大学
  • 日本原子力研究開発機構
  • 高輝度光科学研究センター
  • 広島大学

概要

産業に欠かすことのできないエレクトロニクスに磁石の性質を取り入れた「スピントロニクス」と呼ばれる分野では、希薄磁性半導体が注目を集めています。希薄磁性半導体とは、半導体の持つ電気的な性質と磁性材料が持つ磁石の性質を併せ持った物質で、その代表に砒化ガリウム(GaAs)に数%マンガン(Mn)を添加したGa1-xMnxAs(以下、GaMnAs)があります。GaMnAsは比較的高温で磁石としての性質(強磁性)を示すことから、スピントロニクス材料としての実用化が検討されています。しかし強磁性が発現するメカニズムについては未だに決着がついておらず、色々なモデルが提唱されています。

今回、東京大学大学院工学系研究科の小林正起特別研究員、同物性研究所の原田慈久准教授、同放射光連携研究機構の尾嶋正治特任教授、同大学院工学系研究科の田中雅明教授らの研究グループは、日本原子力研究開発機構(JAEA)、高輝度光科学研究センター(JASRI)、広島大学との共同研究で、大型放射光施設SPring-8の東京大学放射光アウトステーションビームラインBL07LSUを利用してマンガン(磁性元素)の電子状態を高精度で決定することにより、GaMnAsのミクロな強磁性発現メカニズムを明らかにすることに成功しました。

本研究の成果は、スピントロニクスの主役を担う希薄磁性半導体の物質設計の指針になると期待されます。

詳細について 東京大学 物性研究所 のホームページをご覧ください。