2012/12/11
提言:理学の基礎研究を担う若手研究者の継続的な支援の充実を求める
発表者
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国立大学法人10大学理学部長会議
- 北海道大学理学部長 山下 正兼
- 東北大学理学部長 福村 裕史
- 筑波大学理学系組織連絡会議議長 三明 康郎
- 東京大学理学部長 相原 博昭
- 東京工業大学理学部長 西森 秀稔
- 名古屋大学理学部長 篠原 久典
- 京都大学理学部長 山極 壽一
- 大阪大学理学部長 篠原 厚
- 広島大学理学部長 出口 博則
- 九州大学理学部長 荒殿 誠
概要
グローバルな競争下で我が国が科学、技術、文化、産業、経済の各方面において発展を続けていくためには、高度な専門知識と能力を有する優秀な若手が社会の様々な場面で活躍することが急速に重要になってきている。経済の停滞、少子高齢化、東日本大震災からの復興など多くの課題を抱える我が国が今後も成長し発展していくためには、リスクを取ることをいとわず、課題の発見と解決に挑む活力にあふれた若手研究者を育成し続ける必要がある。
日本中に希望をもたらした京都大学山中伸弥教授のノーベル賞受賞は、教授自身の不屈の精神と絶えまざる努力の賜物であることはもちろんであるが、その背後に、教授と志を共にし、日夜、基礎研究に勤しむ若手研究者の活躍があったことも忘れてはならない。山中教授が受賞決定後のシンポジウムや各種報道の中で、iPS細胞の研究が今後もさらに進展するためには、大学等で基礎研究に携わる若手研究者を長期的かつ継続的に支援していくことが特に重要であると訴えたことは未だ記憶に新しい。若手研究者がその夢を実現することこそが世界をリードするイノベーションの創出につながり、我が国の明るい未来を切り拓く原動力となりえるのである。
本提言は、国立大学法人10大学理学部長会議が、基礎科学における高度な研究を担う若手研究者の安定かつ継続的な支援の充実を広く社会に訴えるものである。
詳しくは 筑波大学のホームページ をご覧ください。