2012/2/8
「あかり」超新星残骸に一酸化炭素を検出
発表者
- 宇宙航空研究開発機構
- 東京大学大学院理学系研究科
- SETI研究所
- NASAエイムズ研究センター
- ウェスタンオンタリオ大学
概要
赤外線天文衛星「あかり」(注1)による観測で、若い超新星残骸「カシオペア座A」に、一酸化炭素分子を検出しました。 この超新星残骸は、3千万度という非常に高温のガスに満たされており、分子は存在できないと考えられていましたので、今回の発見は予想外のことです。 のみならず今回の結果は、宇宙初期に超新星爆発によって作られる固体微粒子(塵)の量が、これまでの予想よりも少なく、宇宙の物質進化のシナリオに再考を促す可能性のある重要な結果です。
詳細について宇宙航空研究開発機構のホームページをご覧ください。
掲載誌
2012年2月8日 Astrophysical Journal Letters
著者名
- Jeonghee Rho(SETI研究所およびNASAエイムズ研究センター 博士)
- William Reach(NASAエイムズ研究センター 博士)
- 尾中 敬(東京大学大学院理学系研究科 天文学専攻 教授)
- Jan Cami(ウェスタンオンタリオ大学 博士)
用語解説
- 注1
- 2006年に打上げられた日本初の赤外線天文衛星。2011年11月に運用を終了したが、それまでに得られた膨大な観測データの解析が、今も続けられている。 ↑