深海底は穴だらけ:大型の深海生物の巣穴構造を世界ではじめて解明
発表者
- 独立行政法人港湾空港技術研究所
- 国立大学法人横浜国立大学
- 独立行政法人海洋研究開発機構
- 国立大学法人東京大学
概要

採集された巣穴型(写真:海洋研究開発機構提供。)。(左)スエヒロキヌタレガイの巣穴。海底面に2つ開口部があり、地中で連結するY字型の巣穴である。(右)形成者不明の巣穴。海底面には小さな開口部があり、地中でボール状の大きな部屋があることがわかる。両者ともに小さな巣穴が付着しており、これは海底下でのベントス間の共生関係を示唆している。
独立行政法人港湾空港技術研究所(以下「港空研」という)【理事長:高橋重雄】沿岸環境研究領域【領域長:栗山善昭】の清家弘治客員研究員(日本学術振興会特別研究員)と、国立大学法人 横浜国立大学(以下「横浜国大」という)【学長:鈴木邦雄】のジェンキンズ ロバート日本学術振興会特別研究員、独立行政法人海洋研究開発機構(以下「JAMSTEC」という)【理事長:加藤康宏】の渡部裕美研究員・野牧秀隆研究員、および国立大学法人 東京大学【総長:濱田純一】の佐藤圭研究生は、JAMSTECの研究航海(調査船「なつしま」のNT10-19航海および調査船「かいよう」によるKY11-01航海)において、2つの研究課題「メタン湧水縁辺域を包含したメタン・硫化水素濃度勾配に対する生物群集の組成変化(代表者:ジェンキンズ ロバート)」および「深海現場培養・船上模式深海培養による深海生物群集の代謝活性と堆積物―水境界での物質循環への貢献の解明(代表者:野牧秀隆)」を実施しました。 これらの課題において、深海底に生息する大型生物の巣穴構造を世界で初めて観察することに成功しました。 本研究の成果は2012年2月1日00:01 (GMT) 付けでThe Royal Society(英国王立協会)の生物学専門誌Biology Letters(バイオロジー レターズ)電子版に掲載されます。
詳細について 港湾空港技術研究所のホームページをご覧ください。