2021/04/29

佐藤薫教授が令和3年春の紫綬褒章を受章

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佐藤薫教授


本研究科地球惑星科学専攻の佐藤薫教授が、2021年4月29日の褒章発令において、学術・芸術・スポーツ分野で業績の著しい方を対象とする紫綬褒章を受章されました。

佐藤教授は、永年にわたり大気力学の研究を精力的に進めてこられました。代表的な内容としては、高分解能な観測と数値モデルを併用した全球的な重力波の描像とその大規模現象における役割の解明、対流圏から中間圏までの重力波やロスビー波の発生・伝播機構の解明、南極での観測プロジェクトの推進などが挙げられます。

レーダーやラジオゾンデによる高分解能観測データを用いた研究では、各緯度帯に固有な重力波の発生源や力学特性を解明したほか、中高緯度の気候にも影響する赤道準2年振動の主要な駆動源が重力波であることを突き止めました。また、高解像大循環モデルを初めて重力波研究に導入し、赤道以外の緯度における下部成層圏での近慣性重力波の卓越と、オゾンホールを維持する極夜ジェットの重力波水平伝播による減速強化を指摘しました。さらに、世界初の革新的な南極昭和基地大型大気レーダーPANSY(Program of ANtarctic SYowa MST/IS Radar)の建設を実現させ、従来困難だった中間圏連続観測を極域白夜期に達成することで、気候予測の高精度化に不可欠な中間圏重力波による運動量輸送特性を解明しました。これらの業績には、日本気象学会山本・正野論文賞、日本気象学会賞、文部科学大臣表彰科学技術賞(開発部門) 、海洋立国推進功労者表彰 (内閣総理大臣賞) 、日本気象学会藤原賞が授与されています。

この度のご受章を心よりお祝い申し上げますとともに、今後益々のご活躍を祈念致します。

内閣府ウェブサイト
https://www8.cao.go.jp/shokun/hatsurei/r03haru.html#jokun


(文責:地球惑星科学専攻 教授 日比谷 紀之)

 



―東京大学大学院理学系研究科・理学部 広報室―

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