2020/11/24

心筋拍動の恒常性の発見と拍動を再現する数理モデル開発

 

中部大学 生命健康科学部 生命医科学科

東京大学大学院理学系研究科

東京大学フューチャーセンター

UT-Heart研究所

概要

東京大学大学院理学研究科物理学専攻の新谷正嶺研究員(現中部大学生命健康科学部生命医科学科助教)及び樋口秀男教授は、東京大学フューチャーセンター機構(東大FC)特任研究員で東京大学発ベンチャーのUT-Heart研究所(東京・世田谷、久田俊明会長)取締役の鷲尾巧氏と共同で、心臓が周期的に収縮と弛緩を繰り返す現象を解析し、拍動を説明できる数理モデルを開発しました。ラットの心筋細胞を温めると顕在化する熱筋節振動の収縮リズムには恒常性が備わっていることを発見し、その特性を再現する数理モデルを導きました。熱筋節振動の振動数が心拍に近くさらに弛緩速度が速い性質は、全身に血液を送った心臓が速やかに弛緩し拡張して血液を充填させるために重要な性質であると考えられます。そのため、本成果は拡張期心不全の事前予知などの医療技術の向上に貢献すると期待しています。

本研究は日本学術振興会科学研究費などの助成を受けて行われたもので、研究成果は英科学誌サイエンティフィック・リポーツ(電子版)に2020年11月24日に掲載されました。

 

図:心筋細胞を温めると現れる筋節収縮リズムの恒常性。筋節は筋細胞の収縮単位であり、筋節を仕切るZ線を緑色蛍光タンパク質GFPで可視化しZ線間の距離を測 定した(上図左) 。41°Cに温めると筋節振動が誘起され(上図中央)、振動の周波数は7.6と1.4Hzが主なものであった(上図右) 。7.6Hzの振動の振幅や収縮・伸展時間は大きく変化するが(下図左と中央)、収縮と伸展時間を加えた周期は一定に保たれることが明らかとなった(下図右)。

 

詳細については、中部大学 のホームページをご覧ください。

 

―東京大学大学院理学系研究科・理学部 広報室―

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