2019/04/11

生物科学専攻の岩崎渉准教授が平成31年度文部科学大臣表彰若手科学者賞を受賞

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岩崎渉准教授


生物科学専攻の岩崎渉准教授が平成31年度科学技術分野の文部科学大臣表彰において若手科学者賞を受賞されました。受賞業績は「生物学と情報学の複合的アプローチによるゲノム進化研究」です。

「進化の理解」はあらゆる生物学分野における究極的な課題であり、また「私たちはどこから来たのか?」「何故いまここにいるのか?」といった哲学的な問いにも深い影響を与える領域です。近年の解析装置の急速な進歩によって生み出された膨大な生物学データを活用し、生命の進化の歴史やその背後にあるメカニズムを深く読み解いていくためには、大規模なデータに基づく進化学を展開するための情報科学技術を開発するとともに、複雑で精巧な生命が進化したメカニズムを明らかにするためのバイオインフォマティクス研究が不可欠となります。岩崎博士は、この新しい研究領域において、生物学と情報学の双方の専門性を活かした先駆的な研究を幅広く展開してきました。例えば近年では、様々な環境に適応できる生物(ジェネラリスト)と特定の環境に特化した生物(スペシャリスト)について、そうした両極端の戦略を取る生物が自然界で進化するメカニズムを膨大なデータの解析によって明らかにしています。

ご受賞をお祝い申し上げるとともに、益々のご活躍を期待しております。

平成31年度文部科学大臣表彰
http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/31/04/1415044.htm


(文責:生物科学専攻 教授 黒田真也)

 

 

―東京大学大学院理学系研究科・理学部 広報室―

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