2015/10/06

梶田隆章先生の2015年ノーベル物理学賞受賞を祝して

梶田隆章先生は東京大学物理学専攻博士課程修了後、小柴昌俊先生、戸塚洋二先生の下で、東京大学理学部の助手としてニュートリノ研究を始めました。86年にニュートリノ振動の兆候を確認、その後、96年に完成したスーパーカミオカンデ(岐阜県神岡)での観測により、ニュートリノが質量を持つことを明らかにしました。この研究により、素粒子研究は新たな局面へと突入したのです。これらの一連の研究は、小柴先生以来、理学系研究科で脈々と受け継がれてきた、素粒子研究の1つの到達点であり、まさに東京大学の物理学研究の先端性を物語るものであります。私も先端的科学を志す一人として、また、理学系研究科を預かる者として、梶田先生のノーベル物理学賞受賞を心よりお慶び申し上げます。

東京大学理学系研究科長
福田裕穂

 

 

―東京大学大学院理学系研究科・理学部 広報室―

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