2013/11/27

堀田凱樹名誉教授が瑞宝中綬章を受章

 本研究科名誉教授の堀田凱樹先生が2013年秋の叙勲において、瑞宝中綬章を受章されました。

 

 堀田先生は本学医学部、医学系大学院博士課程を修了され、カリフォルニア工科大学研究員、本学医学部助手、本学理学部講師、助教授を経て、1986年に本学理学部教授に就任されました。1997年に本学をご退官後は、国立遺伝学研究所所長、情報・システム研究機構機構長などの要職を歴任されました。

 

 堀田先生は行動遺伝学、生物物理学、神経発生遺伝学等の分野において数多くの顕著なご業績を挙げられています。特に、モザイク解析という手法を用いて、動物行動を遺伝子と発生現象に結びつけ、さらに数理統計学的に解析した一連のご研究は極めて独創的なもので、内外の研究者に大きな影響を与えました。一方、我が国においてショウジョウバエ、ゼブラフィッシュなどのモデル生物を用いた分子遺伝学を普及するのに大学等の組織の枠を越えてご尽力され、分野の発展に大きく貢献されました。その輝かしい研究業績により、日本遺伝学会木原賞、武田医学賞など数多くの賞を受賞され、紫綬褒章も受章されています。また、退職された2013年に、米国の専門誌"Journal of Neurogenetics"において堀田先生の特集号が組まれるなど先生のご功績は国際的に評価されています。

 

 ご退職後も、井上科学振興財団常務理事、国際高等研究所監事としてご活躍されるとともに、研究や行政とは違ったスペクトラムの「50年にわたる新たな計画」を始められたとのこと。今後ますますのご健勝をお祈りいたします。

 

 

 

(新領域創成科学研究科・複雑理工学専攻 兼担 理学系研究科物理学専攻・教授 能瀬聡直)

 


堀田凱樹名誉教授

―東京大学大学院理学系研究科・理学部 広報室―

  • このエントリーをはてなブックマークに追加