2013/11/14

尾崎洋二名誉教授が瑞宝中綬章を受章

 本研究科名誉教授の尾崎洋二先生が、2013年秋の叙勲において、瑞宝中綬章を受賞されました。先生の本学等での長年に亘る教育の功および顕著な天文学の研究業績が高く評価されたものです。

 

 尾崎先生は本理学部、大学院修士課程を修了後、助手、助教授を経て、昭和60年に本理学部教授に就任され、平成11年3月の定年まで本学における教育、研究、組織運営に多大な貢献をなされました。

 

 また、先生は、大学の枠を越えて、日本における天文学の研究と充実に心を配られ、日本天文学会の理事長を務めるなど、我が国の天文学界の中心的指導者として活躍されました。本学退官後は、長崎大学、明星大学にて教授の職を務められました。

 

 研究面では、先生は、恒星の内部構造と進化に関する動的現象の理論的研究を中心に、激変星と呼ばれる突発的に明るくなる恒星等における降着ガス円盤の不安定性理論、太陽や恒星の脈動理論等多岐にわたり、いずれも国際的に評価の高い真に革新的な研究業績を挙げておられます。2000年6月にはその輝かしい研究業績に対して日本学士院賞を受賞されています。

 

 ご退職後はご趣味の絵画など悠々自適の生活を楽しまれつつも、最近はインターネットを活用するなどして再び第一線の研究をなさるようになり、国際研究会でも招待講演を行なうなど、現役時代にも益して活躍をされておられます。

 

 この度のご受賞を心よりお慶び申し上げます。

 

 

(天文学専攻・教授 柴橋 博資)

 


尾崎洋二名誉教授

―東京大学大学院理学系研究科・理学部 広報室―

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