2013/06/12

化学専攻の小林修教授が第12回グリーン・サステイナブル ケミストリー(GSC)賞 文部科学大臣賞を受賞

 このたび、化学専攻の小林修教授が「グリーン・サステイナブル ケミストリーを指向した革新的かつ実用的な触媒
の開発」の研究テーマにて、第12回グリーン・サステイナブル ケミストリー(GSC)賞 文部科学大臣賞を受賞されました。
心よりお慶び申し上げます。GSC賞は、人と環境にやさしく、持続可能な社会の発展を支える化学および化学技術である
GSCの推進に貢献した業績に授与されるもので、今回が第12回となります。学術の発展・普及に貢献した業績には文部
科学大臣賞が授与され、他に経済産業大臣賞・環境大臣賞も設けられています。有機合成プロセスにおいて、触媒技術は
目的生成物を高収率・高選択的に得るために重要であり、グリーンなプロセスを実現するための鍵となります。
  小林教授は、グリーンな有機合成プロセスを指向した革新的かつ実用的な触媒の開発研究に取り組み、1.水を溶媒とする
有機合成反応の開発、2.高分子カルセランド法を中心とする革新的な固定化金属触媒の開発、3.新しいコンセプトに基づく
触媒的不斉合成のGSC分野の重要テーマを精力的に推進し、独創性の高い研究を展開して顕著な業績を挙げられたことが
高く評価されました。小林教授は理学の根幹となる基礎研究に重点を置く一方、その成果をシーズとした企業化、実用化
も積極的に支援し、大学の基礎研究に基づく社会貢献を目指しています。
  また、産官学の共同による、我が国の化学産業におけるGSCの発展にも大きく貢献する一方、英国化学会の
Green Chemistry誌をはじめ複数の国際誌のEditor、Advisory Boardメンバーとして、国際的にもGSCの研究をリード
するとともに、国際レベルでのGSCの教育や啓蒙にも貢献しています。
 末筆ながら、小林教授の益々のご活躍を祈念致します。

 

文責 大学院理学系研究科特任准教授  森 雄一朗

 

グリーン・サステイナブル ケミストリー(GSC)賞関連HP

http://www.gscn.net/awards/index.html#2013-05-24-a

 


―東京大学大学院理学系研究科・理学部 広報室―

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