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2011/12/22
12/22 物理学専攻修了博士研究員 山本直希さんが第28回井上研究奨励賞を受賞
受賞理由「高密度QCDにおけるハドロン・クォーク連続性と双対性」
概要:
2010年3月に理学系研究科(物理学専攻)において博士号を取得した山本直希氏が、過去3年間に優れた博士論文を提出した若手研究者に対して送られる井上研究奨励賞を受賞しました。山本氏の博士論文では、量子色力学(QCD)の相構造、ハドロンの存在形態、トポロジカル励起の3つの観点から、ハドロン相とカラー超伝導相が連続的に繋がっていることを示唆する「ハドロン・クォーク連続性」の理論を展開すると同時に、両相をつなぐ新たな双対性としての「ハドロン・クォーク双対性」が提唱されています。これらの理論は、中性子星の中心部における高密度ハドロン物質や高密度クォーク物質の問題とも密接に関係しており、今後のさらなる進展が期待されています。
財団法人井上科学振興財団
http://www.inoue-zaidan.or.jp/b-01.html?eid=00015
(文責:物理学専攻 教授 初田哲男)
―東京大学大学院理学系研究科・理学部 広報室―