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9/2 IUPAC若手研究者賞 Honorable Mention Award 化学専攻 田中隆嗣博士
化学専攻博士課程2008年3月修了の田中隆嗣博士 (現株式会社ブリヂストン) が、国際純正・応用化学連合 (International Union of Pure and Applied Chemistry) のIUPAC Prize for Young Chemists、 Honorable Mention Awardを受賞されました。
若手研究者顕彰のための国際賞として大変重要な賞とされて います。博士号を取得して1年未満の博士号取得者から、 博士論文に関する1000ワードのエッセイを世界中から募り、 毎年5名にIUPAC Prize for Young Chemists、 2-4名に Honorable Mention Awardが授与されます。これまでに 本賞受賞の日本人は3名、HM賞は田中博士が2人目です。 本学化学教室からは、磯部寛之博士(現東北大学部教授)が 第1回2000年の本賞を受賞しています。
田中隆嗣氏は、学部時代は有機分子の解離ダイナミクスの 物理化学的研究、大学院進学後は、炭素クラスター化合物の 有機化学、カーボンナノチューブの生物活性、さらに有機小 分子の動きの電子顕微鏡による画像化の研究に取り組み、 平成19年度理学系研究奨励賞(博士)を受賞されています。 今回の賞は、物理、化学、生物を包含する幅広い分野での 重要な貢献が評価されたものと思われます。
卒業後、田中博士は自動車タイヤ用ゴムの性能を分子レベ ルで解析・設計するというテーマで大学院での研究を活かして活躍しています。田中博士の傑出した業績に敬意を表する とともに、今後のますますのご発展をお祈りしています。
the 2008 IUPAC Prizes for Young Chemists
http://old.iupac.org/news/prize/2008_winners.html
―東京大学大学院理学系研究科・理学部 広報室―