東大理学部 高校生のための夏休み講座 2015

東大理学部 高校生のための夏休み講座 2015

8月20日(木)

講義1
ナノワールドの探索 ~私たちの日常を支える極微の世界~
物理学科 長谷川 修司 教授
長谷川 修司
— 経歴 —
1985年に東京大学大学院理学系研究科物理学専攻修士課程修了、㈱日立製作所基礎研究所研究員、東京大学理学部助手、准教授を経て2010年より現職。理学博士。

花粉症を引き起こすスギ花粉の大きさは30ミクロン。インフルエンザウイルスの大きさは100ナノメートル。二重螺旋DNAの直径は2ナノメートル。パソコンやスマホの中で使われているトランジスターの大きさは20ナノメートルでウイルスよりも小さい…. 私たちの体や命、日常生活はナノメートルの世界の上に築かれているのです。そのナノメートルの世界を覗く顕微鏡を使うと極微の世界で起っている奇妙な現象が見えてきます。人類はナノメートルの世界を思いのままに制御して、病気を克服したり便利なコンピュータやスマホを作ったりしてきたのです。

講義2
金星にカメラを飛ばした
地球惑星物理学科 岩上 直幹 教授
岩上 直幹
— 経歴 —
東京大学大学院理学系研究科地球物理学専攻博士課程修了、東京大学理学部 助手、准教授を経て2013年より現職。理学博士。

高校時代の1966-69年は米国・ソ連(現ロシア)の宇宙競争まっ最中。1968年にはソ連のゾンド5号が月岩石の無人サンプル・リターン を達成、そして米国のアポロ8号が有人初の月周回で有名な「地球の出」の写真を撮って感動をよびました。しかし40年後、まさか自分のデザインし たカメラ が金星に飛んでゆくとは夢にも思いませんでした。金星探査機「あかつき」は 2010年末の周回軌道投入に失敗してしまったのですが(今年 末再試行予定)、その科学目的と「あかつき」のこれからを話します。