理学部の進学と就職 2014
理学系研究科に在籍をするみなさんと、進学と就職について考える会です。ぜひご参加ください。
日時
2014年2月28日(金) 18:00~20:00
場所
プログラム
18:00 | 開演 |
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18:00-18:10 | 星野 真弘 副研究科長 挨拶 |
18:10-18:20 | 『理学系研究科での就職支援』 久保 健雄 教務委員長 |
18:20-18:50 | 『仕事に活かす物理的思考』 佐久間 嘉一郎 株式会社 日立ソリューションズ 代表取締役 取締役社長 |
18:50-19:10 | 『メーカー技術社員となるまでと、なってみて思うこと』 長谷川 雄大 ソニー株式会社セミコンダクターテクノロジー開発部門プロセス設計2部開発3課 |
19:10-19:30 | 『人生のテーマ変更を考える皆さんへ。~惑星科学研究者からコピーライターというケースより~』 豊田 丈典 株式会社 博報堂 ビジネスアーツ / コピーライター |
19:30-19:55 | 質疑応答 横山 広美(科学コミュニケーション・科学技術政策 准教授・広報室副室長) |
19:55-20:00 | 終了挨拶 |
参加対象者
大学院理学系研究科大学院生、理学部生、教養学部生
講演要旨
佐久間 嘉一郎
1979年 東京大学大学院理学系研究科 物理学専攻修士課程修了

私は、1979年修士修了で、日立製作所に入社し、コンピュータシステムのSEとして会社生活の大半を過ごしてきました。 学生時代は、核融合エネルギーの実現に憧れ、核融合プラズマ物理学を専攻、理学部一号館の地下で実験に明け暮れる毎日でした。 私も進学か就職かで迷いましたが、現場での仕事の方が自分には向いていると判断し、当時就職担当だった小柴先生からSEという仕事を紹介いただき、コンピュータの将来性に興味を惹かれ、入社を決めました。 今振り返っても行き当たりばったりの選択でしたが、以来、システム開発一筋の会社生活を送り、昨年4月から現在の立場になりました。 学生時代の専攻とはほとんど関係ない仕事ですが、物理で学んだ「事実を徹底的に把握し、その裏に隠れた真理を追求する」姿勢で、仕事に取り組んできました。 当日は私のこれまでの経験やその時々に考え感じたことをお伝えし、皆さんのキャリアパスを考える一助となればと思います。
略歴他長谷川 雄大
2009年 東京大学大学院理学系研究科化学専攻博士課程修了 博士(理学)

私は2004年から2009年にわたり本学理学系研究科化学専攻に所属、博士課程を修了し、ソニー株式会社に入社しました。学生時代から一貫して外場エネルギーと有機材料との応答性について取り組み、気がつけば10年になっています。博士課程在学中、進路には悩みましたが、自分の開発した材料を製品にのせ、それを人に使ってみてほしいという気持ちがあり、民間企業に入社しました。そのためのチャンスと困難に一喜一憂する毎日を送っています。
博士課程は一つのことに打ち込み、極めることができる貴重な機会です。私の場合、博士課程を通じて、誰にも負けないと自負できる学問領域を持てたことが、会社で研究開発を行う際の拠り所となり、また時に直接の武器となっています。
当日は、メーカー技術社員になるまでと、なってみて思うことを率直にお伝えしたいと思います。皆さんがこれから先を選択するにあたり、少しでも参考になれば幸いです。
略歴他豊田 丈典
2012年 東京大学大学院理学系研究科地球惑星科学専攻博士課程修了 博士(理学)

「巨人の肩に乗って遠くを見る」より「巨人の手を動かして世の中に関わりたい」と思うようになったことが、私の進路変更のきっかけでした。 博士の就職難が叫ばれて久しく、博士・ポスドク界隈には何かとネガティブな情報が飛びかっています。 それらの半分は真実かもしれませんが、残りの半分は誇張や憶測に過ぎません。 博士が思っているより、そして世の中が思っているよりずっと、博士が活躍する機会が社会にあると思います。 一方で、博士課程からアカデミアの外へ出ていこうとする皆さんの中には、世の中を知らないせいで(失礼!)、あるいは様々な先入観や邪念から、端から見ていると最適とは思えない方向へ自分を売り込むケースがしばしば見られます。
分野外への就職は、言わば「人生のテーマ変更」です。 普段の研究で身につけた思考法を応用すれば、皆さんが思うよりずっと多くの選択肢が見えてくるはず。 本講演では「惑星科学業界から広告業界へ」という極端な実例を題材にして、「学術からビジネスへ」の進路変更に広く通じる考え方を皆さんにお渡ししたいと思っています。
略歴他主催
東京大学大学院理学系研究科 教務委員会・広報委員会
問い合わせ先
東京大学大学院理学系研究科 広報室
電話 | 03-5841-7585 |
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