本音で話す 理学部の博士進学と就職 2012
博士進学か、それとも修士卒で就職か、迷っているあなた! 「博士⇒ポスドク⇒就職難」と決めつけているあなた! このキャリアシンポで一緒に考え、本音で議論してみませんか。 博士修了して企業に就職した、修士卒で企業に就職してその後大学にもどってきた、などなど、実は多様なキャリアパスがあるのです。 先輩たちもみな悩んで進路を決めていったのです。
日時
2012年2月16日(木) 17:00~19:30
場所
プログラム
17:00-17:10 挨拶
福田 裕穂 副研究科長
17:10-17:20 「理学系研究科での就職支援」
長谷川 修司(教務委員長・物理学専攻教授)
17:20-17:30 「活かすべき力をよく考える」
中田太郎(物理学専攻 修士課程2年)

2012年3月東京大学大学院理学系研究科物理学専攻修士課程修了予定。外資系コンサルト会社に内定。2012年4月より勤務予定。
今後の50年 間をどう生きるかを決めることは容易ではありません。長期的な将来に対する準備もなかなか定まるものでもありません。それでは、短期的に将来を捉えて、進路を決めればいいかというとそれも疑問です。
理系だから数学の力を活かして、アクチュアリーを目指す。そんな話をよく聞きますが、たった数年で得た知識を強みとして、将来を決めてしまっていいのでしょうか? 培ったものを活かす事はもちろんですが、それで視野を狭めることがないように進路を考えたいと思っています。
今回は私が民間企業を就職先に選ぶまでの考え方の変化についてお話ししたいと思います。
17:30-17:40 「大切なのは、明確な判断基準とタイミング」
岡島有規(生物科学専攻 博士課程3年)

2012年3月東京大学理学系研究科生物科学専攻博士課程修了予定。化学メーカーに内定。2012年4月より勤務予定。
私はこれまで、自分の個性や能力を最も効率良く活かすための環境かどうか、を常に意識して選択してきたつもりです。博士課程に進学した際も、博士課程修了後に企業に就職することを決めた際にも、その判断基準がぶれることはありませんでした。そうはいっても、その基準は堅苦しい物ではなく、「自分の好みや性格に合うかどうか」です。それさえ満たしていれば、余計なストレスを感じることも無く、自分の本業に専念できる時間が増えるからです。私が企業を選択するに至った経緯を、決断を下したタイミングと合わせてお話したいと思います。
17:40-17:50 「修士卒の営業マン」を経て
山本将史(地球惑星科学専攻 博士課程3年)

2006年東京大学大学院理学系研究科地球惑星科学専攻修士課程修了、2006年から2009年まで日本製粉株式会社広島支店で3年間の営業を経たのち、東京大学地球惑星科学専攻の博士課程に在籍。
生きていることは選択の連続だと思うのです。朝起きて、今日の服は何にするかをなんとなく選択し、レギュラーカレーと悩んだ挙句赤門ラーメンを選び、先輩の呑みの誘いを快諾する選択をし、そんな毎日の延長に学部の選択だとかキャリアの選択があったりします。私は、その選択自体に正解はないのだと思います。そして、その選択の基準も人それぞれだと思います。今日の講演では、修士卒→営業マン→博士課程再入学という選択をしてきた私が、これまでどうやって選択してきたのかの一例を、自身の経験をもとにお話ししたいと思います。
17:50-18:00 「博士と就職 現在考えること」
下功朗(株式会社三菱化学科学技術研究センター 無機系機能材料研究所 炭素グループ)

2007年東京大学大学院理学系研究科化学専攻博士課程修了、同年4月三菱化学株式会社入社、同年5月株式会社三菱化学科学技術研究センターR&D部門機能商品研究所配属、2010年4月より現職。博士(理学)。
博士号取得者を取り巻く環境は厳しいと言われて久しく、研究には興味があっても博士課程進学を躊躇う人が多いのではないでしょうか。私も修士当時に就職と進学で迷った学生の一人でしたが、最終的には博士課程に進学し、学位取得後に民間企業に就職するというキャリアパスを選択しました。就職して約5年経過した現在、改めて当時のことを振り返ってみると、ごく狭い視野の中での選択であったように思います。本講演では、博士や就職・キャリアパス等について、現在の立ち位置から個人的に考えることをお話したいと思います。
18:00-19:00 パネルディスカッション
- 司会
- 横山 広美(広報・科学コミュニケーション 准教授)
- パネラー
- 中田太郎(物理学専攻 修士課程2年)
- 岡島有規(生物科学専攻 博士課程3年)
- 山本将史(地球惑星科学専攻 博士課程3年)
- 下功朗(株式会社三菱化学科学技術研究センター 無機系機能材料研究所 炭素グループ)
19:00 終了の挨拶
~19:30 小柴ホール前ホワイエにて懇親会
講演者と自由にお話できます。ぜひご参加下さい。
参加対象者
大学院理学系研究科大学院生、理学部生、教養学部生
主催
東京大学大学院理学系研究科 教務委員会・広報委員会
問い合わせ先
東京大学大学院理学系研究科 広報室
電話 : 03-5841-7601
メール :