2021/02/01

第33回東京大学理学部公開講演会 Online

「自然の謎を理学が観る」



理学の原点はいつも未知なる自然の謎を解くことにあり、
なぜだろう、なぜかしらが科学者の原動力です。
今回の講演では、謎に挑戦し続ける研究者たちが
理学の過去から現在そして未来の展望をお話しいたします。

 

▼当日のスライド資料(PDF)を下記よりダウンロードいただます。

 

講演者・講演内容

分子デザインと偶然の産物、化学の新境地を拓くのは?!

塩谷 光彦(化学専攻 教授)

— 経歴 —
東京大学大学院薬学系研究科薬学専攻博士課程中退、広島大学助手、分子科学研究所助手、広島大学助手、広島大学講師、助教授、分子科学研究所教授を経て1999年より現職。薬学博士。 2013年より日本化学会Chemistry Letters誌編集委員長。
 

周期表の原子をうまく選び、様々なパターンでつなぐと、分子ができます(分子合成)。さらに、分子群はゆるやかに集まり、個々の分子とはまったく異なる性質をもつようになります(超分子合成)。これらの種類は無限大であり、実際に、自然界は膨大な数と種類の化学物質でできています。一方、化学者は自然界にない(と思われる)物質をつくるアイデアと技術をもっています。とは言っても、デザインどおりにつくれるときと、思いがけない偶然の産物に遭遇してしまうことがあります。本講演では、研究室のいくつかの例を挙げて、分子デザインの素晴らしさと、「失敗?」を「成功」にしてしまう化学者の意気込みと粘りをお伝えしたいと思います。

 

ブラックホールをとらえる

樫山 和己(ビッグバン宇宙国際研究センター 助教)

— 経歴 —
京都大学大学院博士課程、ペンシルバニア州立大学日本学術振興会海外特別研究員、カリフォルニア大学バークレー校NASA Einstein fellowを経て2016年より現職。博士(理学)。
 

2020年ノーベル物理学賞は半分がロジャー・ペンローズ博士、残りの半分がラインハルト・ゲンツェル博士とアンドレア・ゲズ博士に贈られました。その受賞理由は「ブラックホール形成が一般相対性理論の確固たる予言であることの発見」と「天の川銀河中心の巨大質量コンパクト天体の発見」です。後者は2017年のノーベル物理学賞の対象となった重力波干渉計LIGOらによるブラックホール連星合体の検出、2019年に発表されたEvent HorizonTelescopeによるブラックホール影の撮像などと共に、ブラックホール観測史の一里塚です。本講演では、宇宙物理学者がブラックホールをいかにしてとらえるか、について歴史的な経緯と研究の最前線を紹介したいと思います。

 

下戸遺伝子と琉球ゲノムで紐解くヒトの歴史

小金渕 佳江(生物科学専攻 助教)

— 経歴 —
北里大学大学院医療系研究科博士課程修了、琉球大学大学院医学研究科ポスドク研究員、琉球大学医学部特命助教を経て、2020年より現職。博士(医学)。
 

「地球はこんなに広いのにわたしはなぜここに暮らしているのだろう?」とか「なぜ他の人とは違う個性を持っているのだろう?」と思うことがあります。どのような歴史を経て今を生きる人々が形成されたかを明らかにすることは、私達自身のルーツを探る重要な試みです。この疑問に遺伝学の視点から取り組むには、ゲノム情報という生命の設計図の個人間の違いを読み解くことが鍵となります。本講演ではお酒が飲める・飲めないに大きく関わる下戸遺伝子、そして本州日本とは異なる歴史をたどってきた琉球列島の人々のゲノムに注目し、遺伝情報を用いたヒトの成り立ちの復元について紹介します。

 

挨拶

大学院理学系研究科 研究科長 星野 真弘 教授

開催日

2021年3月11日(木)

時間

14:00~17:15
※理学部1号館小柴ホールよりライブでの講演を行います。

当日はこちらよりご視聴ください
理学系研究科・理学部Youtubeチャンネル

参加料

無料(事前申込み不要。どなたでもご参加いただけます)

定員

なし(一般の方はもちろん、高校生・大学生もぜひご参加ください)

配信

    • 質疑応答について:当日はSlidoを利用して、各講演後、質疑応答の時間を設けます。当日の配信画面でお知らせするアクセスコードをSlidoのウェブサイトに入力し、ご参加ください。
    • 当日は理学部Youtubeチャ ンネルよりご視聴いただけます。ぜひ 『チャンネル登録』 してお楽しみください。

主催

東京大学大学院理学系研究科・理学部

連絡先

東京大学大学院理学系研究科・理学部 広報室

TEL 03-5841-7585
E-mail kouhou.s@gs.mail.u-tokyo.ac.jp

 

―東京大学大学院理学系研究科・理学部 広報室―

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