イベント情報
【開催中止のお知らせ】第32回 東京大学 理学部公開講演会
「理学が導く系外惑星の旅」※本講演会は新型肺炎の蔓延の可能性に鑑み中止になりました。
20世紀後半、太陽とは別の恒星のまわりに惑星が発見されました。
そして、現在確認できる太陽系外惑星は4000を超えました。
しかしまだまだ解けない謎に満ちた宇宙を解明するため、科学者たちは挑戦し続け
惑星系の普遍性と多様性を明らかにしようと昼夜を問わず研究を重ねています。
今回は3名の最先端を行く科学者たちと安田講堂から 系外惑星出発いたしましょう。。
宇宙の遙か彼方にある「なぜ」の扉を開くために。
講演者・講演内容
隕石に含まれるナノ粒子から宇宙誕生の謎に迫る
平田 岳史(附属地殻化学実験施設 教授)

ナノ粒子とは1ミクロン(千分の1ミリ)にも満たない超微細粒子であり、食品や薬、電子部品、先端材料に用いられており、私たちの生活になくてはならない物質です。このナノ粒子は隕石の中にも含まれており、太陽系や銀河の誕生と進化を記憶する大切な物質です。私たちの研究グループでは、独自に開発した最先端ナノ粒子分析装置を用いて隕石中のナノ粒子を調べ、宇宙・生命の誕生と進化の歴史や、生命居住可能(ハビタブル)な惑星世界がどのように実現されたかを解明しています。ナノという微小な粒子から、広大な宇宙物語を紐解くことで、宇宙が投げかける最も挑戦的な問いである「なぜ宇宙に私たちが存在するのか」に答えたいと考えています。
太陽系外惑星の観測によるアストロバイオロジーの展開
田村 元秀(天文学専攻 教授)

1985年にスイスのマイヨールとケローは太陽に似た恒星のまわりに惑星を発見しました(2019年ノーベル物理学賞)。この発見を契機として、様々な観測方法が花開き、今では4000個を超える多種多様な系外惑星が発見されています。最初は木星のような巨大惑星でしたが、現在では地球のような小型惑星の検出も可能です。生命を宿せる地球型惑星は銀河系に100億個以上も存在すると期待され、次世代望遠鏡により宇宙に生命を探す場所として現実味を帯びてきました。系外惑星は、今や宇宙に生命を探すアストロバイオロジーにとって最も重要なテーマの一つと言えます。本講演では、系外惑星発見に至る当時のドラマも含め、その後の著しい進展と将来計画を紹介します。
プラズマと電磁場で観る太陽系
桂華 邦裕(地球惑星科学専攻 助教)

太陽からは光(電磁波)だけでなく、超音速のプラズマの風が放出されています。太陽風と呼ばれるその強風は太陽系内を吹き荒れ、惑星・衛星にも吹き付け、太陽系の外縁では星間風と衝突しています。そこで発生するプラズマと電磁場の相互作用は、惑星・衛星周辺や太陽系全体の放射線環境に大きく影響を与えています。電波による遠隔観測、そしてプラズマと電磁場の直接観測により、太陽系のダイナミックな姿と過酷な放射線環境が明らかになってきました。また太陽系は、他の恒星系の惑星・衛星で起こっていると考えられるプラズマ現象を、人類が直接観測できる唯一の場所でもあります。本講演では、惑星・衛星周辺のプラズマダイナミクスや放射線環境の理解を目指す、最新の研究や人工衛星プロジェクトを紹介します。
挨拶
大学院理学系研究科 研究科長 武田 洋幸 教授
開催日
2020年3月25日(水)
時間
14:00~17:00
※開場13:00 ※終了後、講演者との歓談の時間を設けます。
場所
東京大学本郷キャンパス 安田講堂 アクセスマップ
入場
無料(事前申込み不要。どなたでもご参加いただけます。)
※理学部では「バリアフリー支援」を行っております。障害等のため、設備、情報保障等の配慮が必要な場合は、事前に申し出て下さい。
定員
800名(当日先着順)
高校生・大学生もぜひご参加ください。
中継
- YouTube 理学系研究科・理学部チャンネルにて配信します。
- ぜひ 『チャンネル登録』 してお楽しみください。
主催
東京大学大学院理学系研究科・理学部
連絡先
東京大学大学院理学系研究科・理学部 広報室
TEL | 03-5841-7585 |
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kouhou.s@gs.mail.u-tokyo.ac.jp |
*本年度より、理学部公開講演会では、東京大学理学系研究科・理学部支援基金の特典として招待席(会場前方に座ってご覧頂けるお席)を設置いたします。
詳しくは、「東京大学理学系研究科・理学部支援基金」をご覧ください。
https://www.s.u-tokyo.ac.jp/ja/foundation/howto01.html
―東京大学大学院理学系研究科・理学部 広報室―