2019/02/01

第31回 東京大学 理学部公開講演会

「生命の神秘を理学で解き明かす」

今日生きている私たちの日常はシンプルだが、その体内は謎に満ちているといえます。

理学の科学者たちは、生命を過去に振り返り、そして生命の普遍的な原理を解き明かそうと日々研究を重ねています。

謎の答えは私たちの中にあります。

 

講演者・講演内容

生命現象の普遍性

樋口 秀男(物理学専攻 教授)

樋口秀男
— 経歴 —早稲田大学物理学及び応用物理学研究科修士課程修了、東京慈恵会医科大学助手、ERATO柳田プロジェクトグループリーダー、東北大学大学院工学研究科材料システム工学専攻助教授、東北大学先進医工学研究機構教授、2008年より現職。理学博士。
 

多様で複雑な形や機能を持っている生命を、どのように理解すればよいでしょうか?理解する一つの方法は、生命現象の普遍的原理を見つけ、その原理から演繹的に多くの現象を説明することです。例えば、DNAの塩基配列⇒伝令RNA⇒タンパク質配列と情報が伝わるのは、生物の普遍的な原理であり、この規則にもとづき多くの生命現象が解明されてきました。私の研究室では、細胞の運動を担う複数種のタンパク質の性質を明らかにし、複数の運動に共通な原理を見つけました。この原理を出発点として、他のタンパク質分子の運動も説明できました。講演では、このようにさまざまな運動を説明できる普遍的な原理を紹介します。

 

生命の神秘を光で探る ~オプトバイオアナリシス~

小澤 岳昌(化学専攻 教授)

小澤岳昌教授
— 経歴 —東京大学大学院理学系研究科化学専攻博士課程修了、東京大学理学部助手、講師、分子科学研究所准教授を経て2007年より現職。博士(理学)。
 

地球上にはホタルをはじめ、様々な発光生物が存在します。こうした生物の発光源となる蛍光・発光性タンパク質を独自にデザインし改変することで、細胞内や動物個体内ではたらく生体分子を、「あるがままの姿」で解析することが可能になってきました。さらに、植物ではたらく光吸収性タンパク質を改変することで、生体分子の活性を光で時空間的に操作する新たな技術が産まれています。生命の謎を解くための新たな光分析技術を、様々な生細胞イメージングの実例とともに紹介します。

 

サルの歩行分析からヒトの直立二足歩行の進化を探る

荻原 直道(生物科学専攻 教授)

萩原直道教授
— 経歴 —慶應義塾大学大学院理工学研究科生体医工学専攻後期博士課程単位取得退学、京都大学理学部助手、同助教、慶應義塾大学理工学部専任講師、准教授、教授を経て2018年より現職。博士(工学)。
 

サルの仲間の中で、常習的に二足で歩くのは人間だけです。なぜヒトは直立二足歩行という、本来不安定な移動様式を獲得するに至ったのでしょうか?このことを明らかにするためには、化石資料を分析し、その形態の時代的変遷から二足歩行の進化プロセスを読み解く必要があります。しかし、初期人類の化石は実はあまり多く発見されておらず、二足歩行がなぜ、どのように進化してきたのかを、化石情報のみから明らかにすることは困難です。本講演では、二足歩行をするサルを初期人類のモデルと見立て、その二足歩行をヒトのそれと対比することで直立二足歩行の進化に迫る試みについて紹介します。

 

開催日

2019年3月28日(木)

時間

14:00~17:00
※開場13:00 ※終了後、講演者との歓談の時間を設けます。

場所

東京大学本郷キャンパス 安田講堂  アクセスマップ

入場

無料(事前申込み不要。どなたでもご参加いただけます。)

※理学部では「バリアフリー支援」を行っております。障害等のため、設備、情報保障等の配慮が必要な場合は、事前に申し出て下さい。

定員

800名(当日先着順)
高校生・大学生もぜひご参加ください。

中継

主催

東京大学大学院理学系研究科・理学部

連絡先

東京大学大学院理学系研究科・理学部 広報室

TEL 03-5841-7585
E-mail kouhou.s@gs.mail.u-tokyo.ac.jp

 

―東京大学大学院理学系研究科・理学部 広報室―

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