理学部イメージコンテスト2011 最優秀賞・応募作品一覧
東京大学大学院理学系研究科・理学部では、日々の研究の一こまにある美しい、あるいは楽しい瞬間を写真に収めて競う「東京大学理学部イメージコンテスト2011」を2011年12月23日の東京大学理学部オープンキャンパスにて開催しました。東大理学部の学生、教員の15作品を展示いたしました。当日は来場者の方をはじめ、スタッフや関係者による投票により、上位3作品が最優秀賞に選ばれました。最優秀賞受賞者には、表彰状及び賞品の図書券を贈呈、作品は小柴ホールホワイエに1月中旬~3月末まで展示されます。受賞者の皆さま、おめでとうございます。コンテスト出品作品は東大理学部イメージバンクにも掲載されております。イメージコンテストは来年度以降も開催する予定です。
1位

研究データ部門
「極光降り注ぐ最果ての地」
観測ロケット打上げのために訪れた、スヴァールバル諸島のニーオレスンで撮影しました。ロケットはオーロラに向かって打ち上げられ、オーロラが舞う、その場所での電磁場やプラズマ流のデータを取得します。» イメージバンクのページへ
- 星空輝く宇宙空間に漂うオーロラが幻想的な世界を映し出しています。オーロラの色彩と地上とのコントラストがとても素敵な1枚です。
- 青と赤の光が作り出しているこの写真は、神秘的に地球を包み込んでいます。夜空に広がるネオン・イルミネーションといったところで しょうか。
- オーロラの美しさに心ひかれ、また、その研究内容に思いを馳せることができる美しい作品だと拝見しました。
2位

研究データ部門
「理学のこころ — 疑問をもつこと」
イネの突然変異体の異常な雄しべの走査電子顕微鏡写真とその基部部分の横断切片を組み合わせてつくったクエスチョンマーク。なぜ、このような異常な形態の雄しべが形成されるのか?その素朴な疑問から、「極性の制御と転換」が雄しべの発生・形づくりにとって非常に重要であることを解明する研究が始まりました。» イメージバンクのページへ
- 自然が作り出したクエスチョンマーク。人間が疑問をもつことの大切さを、自然が訴えているのでしょうか。白黒の単純なコントラストでありながら、科学者に何かを強く訴えるイメージです。
- 特徴ある形?をしていてとても不思議な感じがします。何故この様な形をするのか知りたい気持ちになります。
- クエスチョンマーク、強いインパクトがあり目を引きました。タイトルとの組み合わせも素晴らしいと拝見しています。
2位

研究データ部門
「メリークリスマスセル」
これはクリスマスツリーではありません。クリスマスセル(Cell)です。細胞膜を緑に、細胞内小器官のエンドソームを赤に光らせた、タバコの葉の細胞です。フォーカスをぼやかした瞬間、偶然に出会ったメリークリスマスでした。» イメージバンクのページへ
- 顕微鏡のフォーカスをずらして得られたクリスマスツリーのスナップショット。サイエンスに大切な遊び心が、思いもよらない1枚のアートを産み出したようですね。
- 今年のオープンキャンパスの開催時期にぴったりの写真でした。自然から贈られてくるものに喜びを見出しながら研究を進めていきたいですね。
- 今年度はオープンキャンパスがクリスマスシーズンに開催され、シーズンにぴったりの作品でした。メリークリスマスセル、というネーミングも素敵です。

研究データ部門
「夜空に向かって」
シロイヌナズナの芽生えをEdU法で染色。輝いているのは、EdUで処理した間にDNA合成していた細胞の核。2枚の本葉はいま、左右に天に向かって伸び出している。 » イメージバンクのページへ

研究データ部門
「ストロッククール間欠泉とアイスランドの青い空」
英語の間欠泉Geyserの語源となったのが、アイスランド語のGeysirで、噴射を意味します。その中で最大であったゲーシール間欠泉は、現在は活動を停止しており、その傍らにてストロッククール間欠泉が盛んに活動しています。温泉堆積物を研究していると、こんな現象を目にすることがあります。 » イメージバンクのページへ

研究データ部門
「海底下生命圏」
海底堆積物わずか数mg中には、夜空に輝く天体に匹敵するほどの生命が存在している。緑と赤の点一つ一つは、海底下に潜む微生物を特殊な方法で染色し、蛍光顕微鏡で観察したものである。これらほとんどが性状未知であるが、所々に存在する微生物集合体はメタンをエネルギー源として生育すると考えられている。» イメージバンクのページへ

研究データ部門
「遺伝子発現の彩る花」
遺伝子の発現を青色の染色で検出する"プロモーター::GUS"形質転換植物による、シロイヌナズナ花序でのxylogen型遺伝子群の発現パターン。遺伝子ごとの発現部位の違いが視覚的にわかります。» イメージバンクのページへ

研究データ部門
「網膜の特異的な細胞に発現する光受容蛋白質 」
網膜は神経細胞が規則的に並んだ層構造を持ちます(マゼンタ)。 OPN5と呼ばれる光受容蛋白質はマウスの網膜において内側の層にある特異的な細胞にのみ発現しています(緑)。 » イメージバンクのページへ

研究データ部門
「緑藻プレオドリナのDAPI染色像」
分裂中の植物プランクトン、プレオドリナのDNAを蛍光染色しました。赤は葉緑体、青は細胞にある核・葉緑体・共生バクテリアのDNAです。が、試薬の入れ過ぎで貯蔵物質が黄色く光ってしまい、予想外にきれいに… » イメージバンクのページへ

研究データ部門
「朝もやの閖上港 -アカガイ漁船に乗って-」
宮城県名取市閖上港のアカガイは,美味と評判で江戸前をはじめ,高級寿司店で好まれる.東日本大震災で甚大な被害を受けた今,閖上のアカガイはなかなかみることができない.(2010年12月28日AM7時) » イメージバンクのページへ

研究データ部門
「閖上のアカガイ」
夏のアワビに冬のアカガイと呼ばれるほど,冬のアカガイは重宝される.写真はマンガとよばれる底引き網で採られたアカガイ・ツブ貝など.(2010年12月28日AM8時)» イメージバンクのページへ

研究データ部門
「閖上港とアカガイ漁船 」
閖上港にずらりと並んだ漁船たち.ほとんどの漁師は,東日本大震災で船を失った.いつかまたこの風景が戻るように,いち早い復興を願う.(2010年12月28日PM1時)» イメージバンクのページへ

研究データ部門
「真珠貝の炭酸カルシウム結晶」
貝は炭酸カルシウムの殻をつくり,その結晶の形,配列様式はさまざまだ.真珠貝として知られるシロチョウガイの貝殻外側にみられるカルサイト稜柱構造は,柱状の結晶の集合体である.» イメージバンクのページへ

研究データ部門
「真珠貝の炭酸カルシウム結晶の表面」
写真は真珠貝で知られるシロチョウガイの貝殻の電子顕微鏡写真である.柱状のカルサイト結晶を上からみたものである.柱状の結晶は,中心部から同心円状に成長するため,縞模様が観察される.» イメージバンクのページへ