江口徹名誉教授が恩賜賞・日本学士院賞を受賞されました

松尾 泰(物理学専攻 准教授)

江口徹名誉教授

本研究科物理学専攻で教授として長い間活躍されていた江口徹先生(現在は京都大学基礎物理学研究所所長)が2009年の恩賜賞・日本学士院賞を受賞されました。こころよりお祝いを申し上げます。

受賞理由でも挙げられておりますとおり、江口先生は素粒子論における数理物理学的な研究において大きな功績を残されてきました。特に1978年にカリフォルニア大学のハンソン(A.J.Hanson)氏との共同研究で発見された一般相対論の厳密解は江口・ハンソン解として有名であり、現在でも超紐理論などにおいて広く応用されています。またその際書かれた重力理論に関するレビュー論文も世界的に幅広く読まれております。東京大学に着任された後も、川合光氏(現在京都大学教授)との共同研究で、格子ゲージ理論における次元の自由度を低次元理論の内部自由度に還元する方法を発見され、その後の素粒子理論の発展に大きな影響を与えました。その他にも共形場理論、位相的場の理論、超紐理論のコンパクト化などで著名な仕事を多数残されており、超紐理論研究の指導者として活躍されております。

先生は最先端の研究をスマートにわかりやすく講義されることでも有名であり、研究者の育成や数学者との交流の創成についても指導的な役割を果たされておられます。