中村栄一理学系化学専攻教授、米国芸術科学アカデミー外国人名誉会員に選出

理学系化学専攻の中村栄一教授が、米国芸術科学アカデミー(American Academy of Arts and Sciences)の外国人名誉会員に選出されたとの報告が4月28日付けであった。

同アカデミーは1780年に米国建国の精神を踏まえて設立された米国最古のアカデミーであり、ジョージ・ワシントン、ベンジャミン・フランクリンやアルバート・アインシュタイン、ウインストン・チャーチルなどが在籍した。現在の会員は約170人のノーベル賞受章者、約60人のピューリツァー賞受賞者、またアカデミー賞、グラミー賞受賞者などを含む、学者、科学者、芸術家、法曹家、政治家、企業経営者や慈善家などからなっている。現在日本人の名誉会員は25人であり、化学系では野依良治理研理事長についで二人目である。任命式は10月11日にボストンで行なわれる。

中村教授の研究業績は次の通りである。

化学専攻教授。合成化学、物理有機化学、理論化学、生物有機化学など有機化学の諸分野において研究を進める中で分野交差型研究領域で独創的な研究業績を挙げた。新規有機合成手法の設計、新規分子構造の構築、さらに活性炭素クラスター化合物群の生物活性やソフトマテリアルの先駆的な研究が代表的な業績である。