理学クラスター講義Ⅰ - 大学院教育高度化プログラム(学部・研究科共通科目)

大学院教育高度化プログラム(学部・研究科共通科目)

理学クラスター講義Ⅱ(Sセメスター2単位)

キーワード

「起源・進化」

使用言語

日本語

講義の趣旨

本講義は、あるキーワードで表されるテーマを各分野がどのような問題として捉えているのか紹介し、その問題解決の方法を学生が理解することによって新たな知見を広めるとともに、各専門分野での最先端の問題に触れることを目的としている。本年度のキーワードは「起源・進化」とする。

日程及び講義概要

8月4日(金)

時間 講師・講義題目
10:00-12:00
安東 正樹(物理学専攻)
「宇宙の起源・進化と重力波」
宇宙のはじまりや進化の謎を解き明かすことは科学の大きな目標の一つである。近年、マイクロ波背景放射や遠方銀河・超新星爆発などの観測手法の進歩によって、この問題を定量的に議論することが可能になってきている。それらに加えて、2015年に重力波が初観測されたことを受けて、強い透過力を持つ重力波の性質を生かした宇宙論的観測にも期待がかけられている。本講義では、宇宙のはじまりと進化についての現在の理解を概観し、重力波観測による新たな可能性について議論する。
13:00-15:00
平田 岳史(化学専攻)
「地球メタロミクスを推進する次世代分析技術」
メタロミクス(metallomics)は金属元素の生体内動態を通じて生体機能を理解しようとする研究分野である。メタロミクスでは、生体内の元素循環、生活環境圏での元素循環、さらには生命圏(地圏・海洋圏)を含めた全地球規模での元素循環の包括的理解が重要となる。本講義では、全地球規模での元素循環の理解に不可欠な「大規模データ」に対応し、さらに金属内包タンパク質の超高感度検出を実現する次世代分析手法を紹介する。
15:15-17:15
名川 文清(生物科学専攻)
「獲得免疫系の起源と進化」
獲得免疫系は、侵入してくる病原体を特異的に認識・排除するために脊椎動物が持つ高度なシステムである。このシステムでは遺伝子再編成によって多様化される抗原受容体がきわめて重要な役割を果たしている。本講義では、遺伝子再編成の観点から獲得免疫系の起源と進化について概説する。

8月7日(月)

時間 講師・講義題目
10:00-12:00
岩崎 渉(生物科学専攻)
「ゲノムからひもとく生命進化」
バイオインフォマティクス(生物情報科学)の発展とライフサイエンス分野における技術革新により、これまでは得ることすら想像できなかった規模の様々なデータを解析できる時代が到来した。とりわけ、数億年スケールの遥かな時間を越え、生命の過去の歴史を現在に伝えるゲノムデータからは、現在の多様な生命を生み出した進化の道のりをたどることができる。本講義では、ゲノムデータから生命進化をひもとくための考え方やそこで用いられる生物情報科学的手法について概説する。
13:00-15:00
藤井 通子(天文学専攻)
「銀河の渦巻きの起源と進化」
渦巻銀河と呼ばれる、渦状腕を持つ銀河がある。その形状は2本腕のもの、中心に棒状構造を持つもの、細かい無数の腕を持つもの、と様々である。シミュレーション研究や理論的研究の結果から、銀河の渦状腕の形成・進化過程について紹介する。
15:15-17:15
古澤 力(物理学専攻)
「進化ダイナミクスの理解へ向けた普遍性生物学」
生物システムは様々な環境変動に対して適応・進化をする能力を持つが、その進化能がどのような細胞内ダイナミクスにより実現しているかは簡単な問題ではない。この問題に対して、微生物の実験室進化、計算機による進化シミュレーション、そして理論解析を用いて、進化ダイナミクスが持つ普遍的性質の探求が行われている。本講義では、そうした実験と理論を融合による進化研究について紹介する。

8月8日(火)

時間 講師・講義題目
10:00-12:00
對比地 孝亘(地球惑星科学専攻)
「恐竜類の起源と進化」
恐竜類は、後期三畳紀には比較的小さな多様性しか持っていなかったものがその後繁栄し、中生代陸上生態系における支配的な分類群となった。さらにその一部は鳥類として現在まで生き残っている。このような恐竜類の起源とその形態進化について、最新の研究結果を含めて概説する。
13:00-15:00
飯塚 毅(地球惑星科学専攻)
「固体地球の進化」
現在の固体地球は核ーマントルー地殻からなる成層構造をもち、さらに地殻は形成年代が<2億年の海洋地殻と<40億年前の大陸地殻に分けられる。本講義では、これらの大規模な成層構造がいつどのように形成されたのか、また、大陸地殻は地球史を通してどのように進化してきたのかについて概説する。

場所

小柴ホール(理学部1号館中央棟2階)

履修登録

履修を希望する学部生及び大学院生は、S2タームの履修登録期間(5/26-6/8)にWEB上(UT-mate)で申し込んでください。【科目番号:0590032(学部生)/35620-1002(大学院生)】

なお、既にSセメスター・S1タームの履修登録期間にWEB上で登録済みの場合は、手続き不要です。

WEB上で履修登録をしなかった場合には、8月3日(木)までに理学部1号館1階105号室の学務課カウンターにある履修登録用紙により申し込んでください。

成績評価

各講義のレポートまたは小テストの評価により行います。各講義は、講義約90分、レポートまたは小テスト約30分で実施します。