近藤豊教授が東レ科学技術賞を受賞

小池 真(地球惑星科学専攻 准教授)

図1
近藤豊教授

地球惑星科学専攻の近藤豊教授が,理学などの分野で学術上の業績が顕著な方を対象とする東レ科学技術賞を受賞されました。

近藤教授は永年にわたって,先端的な測定手法の開発にもとづいた地球大気環境科学研究の推進に努めてこられました。教授は各種の測定器の開発にもとづいて気球,航空機,地上観測を世界各地で実施するとともに,国内外の研究プロジェクトを推進されてこられました。そして成層圏オゾンの破壊メカニズム,対流圏大気の酸化力・大気質の変動要因,気候変動に関わるエアロゾル(微粒子)の動態など,大気環境科学の重要課題の解明に傑出した業績をあげられてきました。成層圏オゾン研究では,成層圏全高度での各種の窒素酸化物の直接測定を世界で初めて成功させ,北半球中緯度や北極でのオゾン破壊メカニズムの解明に重要な貢献をされました。また地球温暖化効果をもつエアロゾルであるブラックカーボンの測定手法の確立に尽力され,アジアや北極圏でのブラックカーボンの動態を明らかにしてきました。

これらの研究は国内外に高い評価を受け,日本地球電磁気・地球惑星圏学会の田中舘賞,日本気象学会の堀内基金奨励賞・気象学会賞・藤原賞,地球化学研究協会学術賞(三宅賞)など数々の賞を受賞されるとともに,2009年にはアメリカ地球物理学連合 (AGU) のフェローに選ばれ, 2012年には紫綬褒章を受章されています。

今回のご受賞を心よりお喜び申し上げますと共に,今後のますますのご活躍とご健勝を祈念いたします。