第23回 理学部公開講演会 開催される

実行委員長 蓮尾 一郎(情報理工学系研究科コンピュータ科学専攻講師理学部情報科学科兼担)

図1

駒場キャンパス講堂での本公開講演会の様子

2013年4月21日(日),駒場キャンパス講堂(900番教室)において理学部公開講演会が開催され,講堂の600席をほぼ埋めつくす方々にご来場いただいた。

坂井南美助教(ビッグバン宇宙国際研究センター)による講演「電波観測で探る星の誕生─太陽系の奇跡─」では,星の誕生における分子組成の化学進化について,最近得られた新事実(惑星形成以前の飽和大型有機分子の存在など)が紹介された。恒星と惑星の成り立ちの多様性と,その中でも太陽と地球のケースがいかに奇跡的であるかということがデータによって示され,聴衆からは感嘆の声が聞かれた。

池田安隆准教授(地球惑星科学専攻)による講演「地質学的時間スケールでみた2011年東北地方太平洋沖地震」では,まず「なぜ地震や洪水など自然災害の多い地域に多くの人が住むのか?」という問が発せられた(人類の生存に必要な生物や栄養塩類が同時にもたらされるから)。その後,地形変形の分類(弾性・非弾性)から,2011年3月の東北地方太平洋沖地震の地質学的位置づけがなされた。

長谷川哲也教授(化学専攻)による講演「元素代替に挑む」では,液晶ディスプレイなどの透明導電体として,希少元素であるインジウムを含まない物質を追求する研究が紹介された。自由電子は光を遮断,化学結合が強いほど透明,…といった理論的原則から候補物質を絞り込み,第一原理計算などを駆使しながら,チタンを元にする化合物にたどり着いたストーリーが,興奮をもって受けとめられた。

次回第24回については日程調整中であり,決まり次第理学部HPで告知される予定である。