日経BP書店「リガクル02」より、記事を掲載しています。
(所属、職名、学年は2010年当時のものです)
理学系研究科・理学部は、新しい共進化を目指して、人類の新しい哲学を生む場といえるでしょう。
この『リガクル』は読者のみなさんをこうした根源的な知的営みに誘う書として編まれました。
(『根源的な知的営みへの誘い』より)
産業革命以降、人類の築いた人間圏は物質循環に影響を与えるほどに巨大化し、地球圏、生命圏と相互作用を始めました。次々と人工物を産み出す人間圏は地球圏、生命圏と調和的な共進化を生み出すことができるのでしょうか。
これは人類の未来への挑戦です。私たちは自然の仕組みと理を深く理解し、叡智を磨き、理学を展開する好機ととらえたいと思います。
理学を学ぶことで何が得られるのだろうか。自由な発想と独創性で自然の真理を探究する理学の世界。そこで活躍する若手研究者たちに、今の思いを聞いた。
- 生物の研究を絵に生かす
- 天文学とはずっとかかわりを持ちたい
ビッグバン理論を裏付ける「インフレーション理論」を提唱したことで、世界に知られる宇宙物理学者となった佐藤勝彦教授。
子どもの頃の「なぜ?」を追求する姿勢は今も変わらず、研究への情熱は増す一方だという。
東京大学理学部では、宇宙、地球、生命、物質、数理などに関する基礎科学のほとんどすべてを学ぶ。
原子の振る舞い、生命の仕組み、地球進化の機構、ビッグバンの謎まで幅広い領域の教育を10の学科が担っている。
ここでは、各学科の特徴とともに、教員、学生の声による「理学の魅力」をお届けする。
長い間考えていた問題がある日突然わかったとき。
予想もしていなかった発見をしたとき。
研究者は、大きな感動と興奮を味わう。
だが、そこに至る道のりは様々だ。
地の底から宇宙の果てまで、自然のあらゆる仕組みを解明する理学部の研究者たちは、どのような道を歩んできたのだろうか。
理学部の学生の多くは大学院に進学し、研究をさらに深めようとする。
彼らを突き動かすのは、「なぜなのか知りたい」という知的な好奇心。
その情熱が、理学の新たな未来を拓こうとしている。