多様性に学ぶ

西尾 洸祐(化学専攻 博士課程3年生)

みなさんがイギリスと聞いて連想されることはなんだろうか?いくつもあるだろうが,食事がまずいということは誰しも耳にしたことがあるのではないだろうか。私もそんな先入観をもってイギリスを訪れた一人である。しかし,私が滞在したオックスフォードでは,そんな心配は取り越し苦労に終わり,念のためにもって行ったカップラーメンはそのまま荷物として日本にもって帰ることとなった。


University Church の展望スペースから見たオックスフォードの街並み

 

私は現在,化学専攻生物有機化学研究室(菅裕明研究室)でタンパク質の機能を制御する人工的なペプチドの開発を行っており,その研究遂行に必要な実験技術習得のため,共同研究先であるイギリスのオックスフォード大(University of Oxford)にあるクリストファー・スコフィールド(Christopher J. Schofield)教授の研究室に2週間滞在した。菅研究室も50人を超える大所帯であるが,スコフィールド研究室も同じかそれ以上の学生や研究者が在籍し,みんな国籍が違うのではないかと思うほどさまざまな国から人が集まっていた。そのため,日本人が大半を占める日本の研究室とは少し雰囲気が違うように感じられた。さらに,働き方に対する考えも日本人と異なり,長時間労働をよしとしない。ほとんどの人が夕食までには帰宅する。私は,周りの学生に早く帰るように促されたり,週末には絶対研究室に来るなと冗談交じりに釘を刺されたりすることもしばしばであった。しかし,その分朝は日本より早く,効率を重視して仕事を進めている印象を受けた。

パブで食べた本場のフィッシュアンドチップス

オックスフォードは,映画ハリーポッターの撮影の舞台となった場所も多数存在することでも有名であり, 街中を歩くだけで映画の中に入ったような気分にさえなった。また, 街中には多くの博物館やパブが点在し,2週間ではオックフォードの街を探索し尽くすには甚だ時間が足りなかった。しかし,このようにすべてが新鮮な環境での研究や生活は刺激も多く,自分の視野を広げる有意義な時間を過ごすことができた。

最後に,この場をかりて私を受け入れてくださったスコフィールド教授と研究室のメンバーに厚く御礼申し上げます。

 
2012年 名古屋大学理学部化学科 卒業
2014年 東京大学大学院理学系研究科化学
専攻修士課程 修了
現在 同博士課程在籍
(2014年~2017年 日本学術振興会特別研究員)

 

理学部ニュース2017年7月号掲載

 


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