惑星科学と天文学の融合:宇宙惑星科学機構の発足

星野 真弘(宇宙惑星科学機構長/地球惑星科学専攻 教授)

2017年(平成29年)4月より宇宙惑星科学機構が理学系研究科に誕生した。この機構は,われわれ誰もが懐いている宇宙や惑星の謎を解き明かすため,
・われわれが住んでいる宇宙の銀河は,いつ,どのようにして生まれ進化してきたのか?
・太陽系はどのような過程をへて現在の姿になったのか?
・太陽系外の惑星の多様性はどのように生まれたのか?
について追及し,惑星科学および天文学を総合的に推進する。そのために本機構では,卓越性と多様性を兼ね備えた教育研究組織を専攻・施設を越えて構築し,多様な分野間連携による新分野開拓を促進することで大学における研究力を高めることを目指す。探査・観測においては,スケールメリットを活かしながら宇宙理工学に共通的なインフラを整備して,わが国の旗艦プロジェクトに積極的に貢献していく次世代の人材育成をおこなう。


宇宙惑星科学機構の教育研究展開のイメージ

具体的には,惑星探査においては,系外惑星を含めた惑星研究のための最先端機能をもつ超小型衛星や探査機,搭載装置を従来衛星に比して圧倒的な低コストで製作し, JAXA大学共同研究システムや相乗り衛星公募など学外のロケット打上げ機会を利用して観測を実施していく。また,チリ共和国の世界最高地点に建設中の口径6.5mの大型望遠鏡TAOを活用し,地上観測を実施する。超小型惑星衛星・探査機とTAOを連携させ,太陽系内外の惑星系形成・進化に関する現代天文学・惑星科学の重要問題を理工連携のもとで解き明かしていく。さらにTAO望遠鏡と超小型惑星探査の間では,光学計測機器の技術開発の共通化と乗合いを進め,開発の効率化と技術水準の高度化を目指す。


理学部ニュース2017年5月号掲載

 

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