ノーベル物理学賞の梶田隆章教授が文化勲章を受章

 濱口 幸一(物理学専攻 准教授)


梶田 隆章 教授

東京大学宇宙線研究所所長の梶田隆章教授 (物理学専攻併任) が, 2015年11月3日(火)に文化勲章を受章されました。 誠におめでとうございます。 梶田先生は「ニュートリノが質量を持つことを示すニ ュートリノ振動の発見」により2015年ノーベル物理学賞を受賞されました。ニュートリノは素粒子の1種ですが,他の素粒子との相互作用が極端に弱く観測が非常に難しい粒子です。素粒子物理学の実験結果のほとんどは「素粒子の標準模型」と言われる理論によって矛盾なく説明出来ていますが,その標準模型では,ニュートリノは質量を持たないとされていました。しかし梶田先生たちがスーパーカミオカンデによってニュートリノ振動を発見し,標準模型が完全ではないことが,明らかになりました。 ニュートリノ振動およびニュートリノが質量を持つことは,標準模型を超える新しい物理が存在することの証拠であり,ニュートリノ質量の起源や,ニュートリ ノが自分自身の反粒子かどうか,また宇宙に存在する物質と反物質の非対称性との関係など,新たな謎へも繋がり今後の研究を切り拓くものです。 なお,梶田先生が率いたスーパーカミオカンデ実験は,ニュートリノ振動研究に貢献した国内外の他4グループとともに基礎物理学ブレークスルー賞にも選ばれています。梶田先生の文化勲章受章および,基礎物理学ブレークスルー賞受賞に心より祝辞を申し上げますとともに,今後ますますのご活躍を祈念いたします。


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