理学の視点から未来のさいたま市を創る

井原 隆(さいたま市議会議員)

PROFILE

東京大学理学部天文学科 卒業
日本学術振興会特別研究員 採用 
東京大学理学系研究科天文学専攻博士
課程修了 博士( 理学)
東芝ソリューション株式会社 入社
トヨタ自動車株式会社 入社
地方統一選挙にてさいたま市議会議員に初当選
2005年
2008年
2010年

同年
2013年
2015年

 

 

 

2016 年2 月定例会にて予算質疑を行う

政治家の仕事は,みなさまにとって馴染みのないものだと思う。まして,地方行政となれば,誰が担っているのか?どんなしくみで動いているのか?興味もないかもしれない。しかし,日々の生活に一番直結してくるのが地方行政であり,自分が住んでいる街だからこそ,責任をもってその未来を創造していく必要がある。そして,中長期的な街の在り方を描くには,目的や背景を明確に捉え,論理的に施策を組み立てることが出来る理系の視点は重要だと考える。

私の場合,東大に入学した動機は天文学の研究をしたいという思いからだったので,当初は政治に携わりたいという気持ちはなかった。学生時代はとにかく研究を楽しんでいたし,博士を取得して研究者になるという道筋を描いていた。しかし,将来的にこの業界だけでの人間関係で閉じていくのにも疑問を感じ,長い人生を考えた時に,学術業界だけではなく企業の社会も経験してみたいという思いに至り,卒業後は企業に就職することにした。工学の社会においても,研究開発の場では,実験して論文を書き,学会発表を行うという流れは理学と同じであり, IEEE( The Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc:米国電気電子学会) の学会で最優秀論文賞を受賞出来たこともあった。今でも,能力的には研究に適していたと思っている。

人生の転機は,自分の住んでいる地域から地方議員へのお誘いをいただいたことだった。親は特に政治には携わっていなかったものの,地元では古くから続いている家系であったからだと思う。その際,一度はお断りしたが,さいたま市に将来的にも住んでいくことは決めていたので,自分の住む街を発展させたいという思いから,地方統一選挙への出馬を決意した。今まで技術畑で生きてきた中で,政治的な勉強はして来なかったので不安はあったが,理系の人材が少ない地方行政の中で,自分が今まで研究者として培ってきた問題を論理的に解明していく視点は新たな力になれるという思いはあった。

さいたま市は政令市なので,市の直轄で道路や公共施設の建設から,学校の運営,都市計画まで行うことが出来る。また,年間の予算額も9000億円強と大きな金額を有している。つまり,市議会議員として,ある程度多額の予算を使った大規模なまちづくりを手掛けることが出来る。さいたま新都心駅の開業に伴い,東口に大型商業施設,西口にさいたまアリーナ,新都心合同庁舎が次々と開業し,成長を続けている。2020年東京オリンピックでは,さいたまアリーナでバスケットボール,埼玉スタジアムでサッカーが予定されている。その背景から私は2015年度の議会で,オリンピックレガシーとして,自然エネルギーを活用した次世代バスを導入し,競技会場を結ぶさいたま新都心~浦和美園の区間で交通ルートを新設することを提案した。これは今まさに市役所内で4年後の実現に向けて動き出している。

理学の研究であれば実験から導き出された真実は一つだが,政治の世界では,物事を論理的に組み立てても思想は人それぞれなので答えは一つではないことが難しくも感じる。そのため,自分の提案が受け入れられないことも多々ある。しかし,自分が住み続けていく街に責任を持ち,またこれからさいたま市に住んでいく方々のためにも,信念をもって全力でまちづくりに取り組んでいきたい。

 

理学から羽ばたけ>

 

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