2017/08/11

セルロース合成の”足場”増やす遺伝子を発見

 

国立遺伝学研究所

東京大学大学院理学系研究科

理化学研究所 環境資源科学研究センター

 

概要

セルロースは、紙・綿だけでなく近年注目されているセルロースナノファイバーなどの成分にもなる重要な生物資源です。セルロースは植物細胞の「細胞壁」に含まれる主要な物質ですが、その合成を制御する仕組みはよく分かっていません。

情報・システム研究機構国立遺伝学研究所の小田祥久准教授と、東京大学大学院理学系研究科の福田裕穂教授らの研究グループは植物の細胞壁合成を制御する新しい遺伝子IQD13 を発見しました。IQD13 遺伝子が作り出すタンパク質はセルロース合成の足場となる微小管を安定化させるとともに、細胞壁合成を阻害するタンパク質の分布を制限することで、細胞壁の面積を増やす働きがあることがわかりました(図)。

IQD13 遺伝子の働きを人為的に操作することにより、細胞壁の合成を制御して、セルロース生産に利用しやすい植物の作出に繋がることが期待されます。

本研究は、情報・システム研究機構国立遺伝学研究所、東京大学大学院理学系研究科、理化学研究所 環境資源科学研究センターの共同研究としておこなわれました。

本研究成果は、平成29 年8 月10 日(米国東部標準時間)に米国科学雑誌Current Biology に掲載されました。

図:IQD13 は、微小管を壊れにくくすると同時に、細胞壁合成を阻害するタンパク質の分布を制限していると考えられる。

 

詳細については、国立遺伝学研究所のホームページをご覧ください。
 

―東京大学大学院理学系研究科・理学部 広報室―