2016/03/03

アルマ望遠鏡、原始星円盤へのガス流入の詳細を明らかに

国立天文台

東京大学

 

概要

東京大学大学院理学系研究科の大学院生 麻生有佑氏と国立天文台ハワイ観測所の大橋永芳教授らを中心とする研究グループは、原始星を取り巻く円盤の構造を詳しく調べるため、おうし座にある原始星TMC-1A(地球からの距離 約450光年)をアルマ望遠鏡で観測しました。その結果、この原始星を取り巻くガス円盤とその周囲でのガスの動きがこれまでになく詳細に明らかになりました。

TMC-1Aは誕生直後の若い星で、その周囲にはガスの円盤があり、さらにそれを取り巻くようにガス雲(エンベロープ)が取り囲んでいることが知られています。しかし、ガス円盤が星の誕生過程のどの段階で作られ、どのように成長していくのかは、観測的研究からも理論的研究からもまだ明らかになっていません。今回の観測では、高い感度を持つアルマ望遠鏡によって、原始星を取り巻くガス円盤とそこに向かってゆっくりと落下するガスを直接見分けることに初めて成功しました。今回の研究は、原始星周囲の円盤の成長と進化の謎に迫る重要な一歩といえます。

この観測結果は、Aso et al. "ALMA Observations of the Transition from Infall Motion to Keplerian Rotation around the Late-phase Protostar TMC-1A"として、2015年10月発行の天文学専門誌『アストロフィジカル・ジャーナル』に掲載されました。

詳細については、国立天文台のホームページをご覧ください。

―東京大学大学院理学系研究科・理学部 広報室―