2014/7/25

東京大学大学院理学系研究科教授の名が小惑星に命名されました

発表者

  • 長尾敬介(東京大学大学院理学系研究科附属地殻化学実験施設 教授)

発表の内容

  • 小惑星8633に「Keisukenagao」と命名することが国際天文学連合で承認された。 この天体は1981年3月16日にS.J.Bus氏が発見し、1981 FC1という仮符号が付けられていた。

受賞等に至った経緯

2014年6月30日からフィンランド・ヘルシンキで開催された国際会議「小惑星・彗星・流星2014」(Asteroids, Comets, Meteors 2014) (注1)において、長尾教授の小惑星への命名が発表された。

長尾教授は隕石の希ガス同位体分析を専門とし、はやぶさミッションで持ち帰られた粒子を用いて小惑星(25143)イトカワの宇宙線照射の歴史(注2)を解明した。この成果が認められ、承認されたものである。

長尾敬介(東京大学大学院理学系研究科附属地殻化学実験施設 教授)

長尾敬介(東京大学大学院理学系研究科附属地殻化学実験施設 教授)

受賞者(発表者)のコメントと略歴

コメント
この小惑星は公転周期5.57年、軌道長半径3.14天文単位、離心率0.170を持ち、火星と木星の間の軌道を運行している絶対等級(注3)13.2で直径7.6kmの天体である。
略歴
生年月日 1949年5月20日
学歴
1979年 理学博士(大阪大学大学院理学研究科物理学専攻)
職歴
1979年 岡山理科大学理学部 助手
1988年 岡山大学地球内部研究センター 助教授
1991年 同上 教授
1997年 東京大学理学部地殻化学実験施設 教授
1998年 東京大学大学院理学系研究科附属地殻化学実験施設 教授
現在に至る

用語解説

(注1)
Asteroids, Comets, Meteors(ACM)とは、小惑星・彗星・流星などの太陽系小天体に関する世界最大規模の国際会議である。1983年以来、約3年ごとに開催され、今回で12回になる。この会議では、当該分野に貢献のあった研究者などの名前を小惑星に命名することを提案することが恒例になっている。今回、日本人の名前は長尾教授を含めて6名が命名されている。
http://www.helsinki.fi/acm2014/
(注2)
大気の無い小天体であるイトカワ表面は、数メートルの深さまで高エネルギー宇宙線が侵入して核反応を起こす。はやぶさ粒子中に核反応で生成した同位体を測定することにより、宇宙線に照射された期間、すなわち粒子がイトカワ表面付近に存在した時間間隔を推定できる。
(注3)
小惑星の絶対等級は、その天体が太陽と地球から1天文単位の距離にあり、太陽に照らされた全面が地球の観測者を向いていると仮定した時の明るさ。