理学部生海外派遣プログラム

第1回 Louis Pasteur Part.1

毎年、理学部の『短期海外渡航プログラム』によって10人の学生が海外の大学を訪れます。2004年はフランスのルイパスツール大学(ULP)を訪問しました。ULPはストラスブールに位置し、優秀な科学研究が数多くなされていることで有名です。たくさんの学生や研究者が各国から集まってきています。

この旅を通じて、私たち一人一人はみな貴重な経験をし、新しい視点を得ることができたと思います。非常に才能にあふれたULPの研究者やストラスブール三大学の学生たちと知り合いになり、交流できたことは本当にすばらしい機会でした。

私たちの思い出は言葉にすることができないほどすばらしいものです。しかし、私たちはストラスブールで経験した出来事の一つ一つを思い出し、どんなことにそんなに感動したのか報告したいと思います。

参加者

名前 専攻 学年
榎戸 輝揚 物理学専攻 3
中山 浩幸 物理学専攻 4
安井 千香子 天文学専攻 3
堀田 大介 地球惑星物理学専攻 4
佐藤 真衣 生物化学専攻 3
曲 薇 生物化学専攻 4
竹内 春樹 生物化学専攻 4
深瀬 均 生物学専攻 3
山本 ライン 生物学専攻 4
山崎 百合香 生物学専攻 4

(注:学生の学年は参加当時のものです)

ストラスブール

図1

ストラスブールの町並み

ストラスブールはアルザス地方のバ・ライン県の主要都市です。15分バスに乗れば、国境を越えてドイツに入ることができます。大きすぎず小さすぎず、とても丁度いいサイズの町です。人々が心地よい距離を保って暮らしているという印象を受けました。美しいイル川が流れる町の中心には荘厳で神聖な大聖堂があります。

ストラスブールでの主要な交通手段は「トラム」です。見かけはリニアモーターカーのようです。トラムとはバスと電車を足して二で割ったような乗り物です。バスのように通りを車と一緒になって走っていますが、その形やチケットの仕組みなどは電車のようです。「現代的なものが伝統的な街中を走り抜ける」といった感じでしょうか。ストラスブールの人々はみなとても親切で心の温かい人たちでした。街中で、スーパーマーケットで、バスで、ありとあらゆるところで、どれだけ助けてもらったことかわかりません。私たちは本当に本当にストラスブールという町とそこに住む人々のことが大好きになりました。大好きになりすぎてパリに移動した時には、どんなに美しく、歴史的に価値のある建造物があっても、人々の間に横たわる距離が大きいかを感じた時には、ストラスブールが本当に恋しくて仕方がなかったです。そして、ストラスブールという町に滞在できたことをこの上なく幸せに思いました。

スケジュール

図2

ウェルカミングパーティーにて

図3

ISIS にて

まず、私たちはストラスブールに5日間泊まった後(+初日の一晩)、パリに移動し2日間滞在しました。ストラスブールの天気は素晴らしく非常に過ごしやすかったのにたいし、パリの天気は最悪で、荒れ模様でした。

ストラスブールでの活動初日、フランスと日本の大学協定オフィスである日仏大学会館で、Louis Pasteur 大学、Marc Bloch 大学、そしてRobert Schuman 大学の学生も参加して私たちの歓迎パーティーが開かれました。とても楽しいランチパーティーでした。おいしいワインとおつまみを食べながら、たくさんおしゃべりして笑いました。終始和やかな雰囲気でした。

最初の3日間は10人全員が行動をともにしました。しかし、金曜日は3つのグループに分かれて、それぞれが興味のある研究機関を訪れました。そして、土曜日は自由行動の日でした。 ドイツやスイスに行った人もいました。ストラスブールでの時間を堪能する人もいました。

昼間は主に研究施設や博物館を訪れ、知的活動にいそしみました。私たちはULP関連施設のラボの贅沢な設備や管理の行き届いたシステムに深く感心しました。また私たちにとって印象深かったのは、私たちと同じ日本人研究者がその研究所の一員として認められるために、凄まじい努力をしたというお話を聞いたときでしょう。夜になると、ストラスブールの学生やスタッフ、先生たちとパーティーをして楽しみました。五所さんのお部屋で、ガイドをしてくれたフィリップと彼の仲間たちをおもてなししましたし、Le Gurtlerhoft というアルザス料理のレストランでは知り合ったほとんど全ての人でディナーパーティーをしました。私たち東京大学のメンバーだけでのパーティーもしました。どのパーティーも忘れられない思い出がたくさんあります。夜は毎晩、この上なく愉快でした。

パリでは名所や美術館を巡りました。月曜の午後には生化学と生物の学生はパスツール研究所を訪問しました。以前、坂野先生の研究室に所属してらした中谷洋子さんが私たちを案内してくれました。

Date Day Activities
3.15 Mon 19:50 ストラスブール着 (Victoria Garden Hotel)
3.16 Tue 11:00 Ms Michele Debay(国際交流室室長)と会う
12:00 Maison Universitaire France-Japon の Ms Daniele Alexandre 主催のランチパーティー
大学生との交流
15:00 Helene の案内でヨーロッパ議会へ
3.17 Wed 9:00 Philippe の案内で動物学博物館へ
11:00 植物園散策
12:30 Boulevard de la Victoire のRestaurant Universitaire で昼食
15:00 プラネタリウムへ
3.18 Thu 9:00-10:00 ISIS (Institution of science et d’ingenierie supramoleculaires) 訪問
Director: Jean-Marie Lehn, 1987 年ノーベル化学賞受賞者
10:30 IBMP 訪問 (Institut de Biologie Moleculaire des Plantes)
Welcoming by M. Fritig, Director
Visit guided by Prof. Bouzouzaa
Boulevard de la Victoire の Restaurant Universitaire で昼食
14:30 アルザス博物館へ
3.19 Fri 11:00
Group 1 :
IGBMC (Institut de Genetique et de Biologie Moleculaire et Cellulaire) - Dr Mitshuiro Watanabe
Group 1-1 :
坂野先生のセミナー "Genetic basis for the one neuron"
Group 1-2 :
霊長類センター - Dr Nicolas Herrenschmidt / Dr JR Anderson Acc Michele Debay
Group 2 :
Ires CNRS 訪問 (Institut de Recherches Subatomiques / Centre National de la Recherche Scientifique)
(Visit guided by Michel Pellicioli, ingenieur responsable du vivitron)
Group 3 :
Observatoire de Strasbourg -Sebastien Derriere
16:00 ストラスブールボート観光
19:30 "Le Gurtlerhoft" で学生・スタッフとディナーパーティー
3.20 Sat 自由行動
3.21 Sun AM パリへ
ホテルはMercure Paris, Gare de Lyon
PM 自由行動
3.22 Mon AM 自由行動
PM パスツール研究所と博物館の見学
東京へ
3.23 19:00 成田着
図4

IBMP にて

図5

CNRS にて

国際交流室室長のMichele Debayさんと、サポーティングスタッフのMichele Magnierさんにとても感謝しています。お二人は、私たちの滞在が最高に楽しく有意義で居心地のよいものになるようにと、私たちのわがままを聞き、尽力してくださいました。私たちが全てのプログラムに満足することができたのは彼女たちのおかげです。本当にありがとうございました。

そして、忘れてはならない、忘れられないのがフィリップです。フィリップはストラスブール滞在中ほとんどずっと私たちのガイドを務めてくれました。彼はMarc Bloch 大学日本語学科の学生なので、日本語は非常に流暢です。彼のおかげで旅の間中ずっとトラブルなしでいられました。彼はとても日本が大好きで、すてきでおちゃめな人だったので、私たちはすぐに彼とうちとけて仲良くなりました。彼と彼の仲間を招待したホームパーティーはみんなにとって本当にいい思い出となりました。

ストラスブールでの人々との出会いはかけがえのないことでした。勉強や研究、人生について、恋人とのことについて、などなどたくさんのことを話し合いました。時として、意見の相違に驚くこともありましたが、ほとんどの点については共感しあえました。彼らとはまだe-mailでやりとりを続けています。この友情がずっと続くことを願っています。