2013/12/25

塚谷裕一教授が松下幸之助花の万博記念奨励賞を受賞されました

 花の万博記念賞は「自然と人類の共生」という花の万博の基本理念の実現に貢献するすぐれた学術研究や実践活動を顕彰 するものです。塚谷教授は発生生物学者として、植物の構造の主要な構成要素である葉に注目し、モデル植物シロイヌナズナ を用いて、葉形・サイズの制御機構の解明に取り組んでこられました。また実験室から外に出て、自然界で見られる渓流植物 の狭葉化、イグサ科植物の単面葉、アスパラガス属の茎の偽葉化などといった、特徴的な形態を示す葉や葉と類似する器官の 形成機構の研究にも取り組み、着々と成果をあげてきました。体力抜群で風変わりな植物が好きなナチュラリストでもあり、 主に熱帯地域においてフィールド調査を積極的に行い形態形成にかかわる研究材料と発想を求めると同時に、常人は気づか ないで通り過ぎるような菌寄生植物などを鋭く発見し、新種を発表して、系統分類学の分野でも成果をあげています。さらに、 ユニークな視点で書かれたエッセイなど、植物に関する幅広い内容の著作物を発表していることでもよく知られています。 今回の受賞を機に、植物を楽しむ研究生活をいっそう充実させ、その面白さを社会に広めていかれることと 期待しています。

 

附属植物園・教授 邑田 仁

 

松下幸之助記念財団HP

http://matsushita-konosuke-zaidan.or.jp/index.html

 

 
                                     Thismia betung-kerihunensis
                                     Tsukaya et H.Okada 

2012年に塚谷らが新種として発表したタヌキノショクダイ属の1種。西カリマンタン州での熱帯雨林現地調査の際に 発見されたもの。奇妙な形だが、れっきとした単子葉植物である。

 

―東京大学大学院理学系研究科・理学部 広報室―

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