2012/01/23

1/23 地球惑星科学専攻博士課程3年の瀧川晶さん、第2回日本学術振興会育志賞を受賞

地球惑星科学専攻博士課程3年の瀧川晶さんは、第2回日本学術振興会育志賞を受賞しました。育志賞は、“将来、我が国の学術研究の発展に寄与する ことが期待される優秀な大学院博士課程学生を顕彰する”ために設定された賞です。瀧川さんの研究は、星の回りでガスから形成される固相のなかで、 もっとも高温で形成されるアルミナ (Al2O3) 粒子の形成と進化を、天文学と惑星科学と鉱物学を駆使して明かにするものです。瀧川さんは星周における気相-固相相転移におけるアルミナ粒子が、ガスの分圧および冷却速度に依存して異なる結晶面を特徴的に発達あるいは後退させること、すなわち異方性があることを実験的に示しました。次に、異方的な 結晶が示す赤外吸収スペクトルを計算により求め、ピーク位置や強度が異方性により異なることを示しました。さらに、粒子の成長モデルから、星周における粒子形成条件を推定しました。瀧川さんはさらに、初期太陽系の化石である隕石のなかからアルミナ微粒子を化学処理により抽出し、酸素同位体組成の測定により太陽系以前に作られた粒子を識別し、その異方性の特徴や表面構造から、太陽系以前の情報が太陽系にどのように引き継がれているのかを明らかとしました。宇宙における物質の進化を新しい視点で、実証的に解明する瀧川さんの研究は、まさに新しいサイエンスの開拓として大きな期待が寄せられています。 
 

(文責:地球惑星科学専攻 教授 永原裕子)

 

 

―東京大学大学院理学系研究科・理学部 広報室―

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