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10/12 化学専攻の中村栄一教授が西安交通大学名誉教授に
化学専攻の中村栄一教授が、西安交通大学から名誉教授号(Honorary Professor)を授けられました。心よりお慶び申し上げます.西安交通大学は中国で最も古い大学の一つで、1896年に上海に設立され、その後、交通大学(交通はコミュニケーションの意味)となりました。その後、1956年には西北教育のため、その主要部分が西安に移り西安交通大学となり、残りが上海交通大学となりました。国家重点大学として、中国中西部随一の理工系教育・研究センターとして急成長を遂げる一方、「前沿科学技術研究院」(Frontier Institute for Science and Technology)を設立して理学分野の研究の底上げも図っています。同大学は毎年何人かの著名な研究者に名誉教授号を授与しており、中村教授は化学分野で野依良治、白川英樹、飯島澄男先生らについで6人目の名誉教授となられました。
中村教授は有機合成化学を基盤に、理論化学や電子顕微鏡科学から有機薄膜太陽電池の開発まで、基礎と応用を一体とした研究を展開されており、これらの一連の研究成果が高く評価され今回の名誉教授号が授与されたものと考えられます。中村教授は、長年日本とアジア、欧米との研究交流に尽力されてきており、先般の中国科学院Einstein Professor称号、またイスラエル化学会名誉会員、また欧米では米国芸術科学アカデミー外国人名誉会員、米国科学振興協会フェロー、アメリカ化学会賞、王立化学会フェロー、フンボルト賞などの顕彰を受けておられます。
中村教授のご研究のますますの発展、そしてアジア、欧米との教育・研究交流の架け橋としての一層のご活躍を祈念いたします。
(文責:化学専攻長 教授 小林修)
―東京大学大学院理学系研究科・理学部 広報室―