2010/03/03

3/3 日本植物分類学会の賞を、植物園の角川(谷田辺)洋子助教と生物科学専攻の野崎久義准教授が受賞

 本研究科植物園の角川(谷田辺)洋子助教が「日本植物分類学会奨励賞」、生物科学専攻の野崎久義准教授が「日本植物分類学会賞」を本年3月26日から27日に愛知教育大学で開催される日本植物分類学会において受賞されます。「日本植物分類学会奨励賞」は満38歳以下で優れた研究業績をあげた将来有望な研究者に、日本植物分類学会賞」は植物分類学および日本植物分類学会の発展に特に顕著な貢献が認められた者に贈られます。
 角川(谷田辺)洋子助教は、シダ植物の種分化過程を様々な方法を用いて解析し、シマオオタニワタリ類では遺伝的分化が大きくなるに従って生殖的隔離も急激に強くなることを明らかにしました。また、ゼンマイ類を用いた研究では、渓流沿い植物であるヤシャゼンマイが姉妹種であるゼンマイから複数の遺伝子が関わって細葉形質を獲得し進化したことを明らかにしました。シダ植物の材料としての利点を活かした独創性の高い研究を行っていて、今後も陸上植物の種分化を理解する上で重要な研究成果をあげることが期待されます。
 野崎准教授は、長年の群体性ボルボックス目を用いた進化生物学的研究で最近オス特異的遺伝子“OTOKOGI”を発見し、メスとオスの配偶子が未分化な同型配偶の「性の派生型」と言われていたマイナス交配型からオスが進化したことを明らかにしました。また、大規模なゲノム情報の解析から光合成をしない原生生物まで含めて植物界(“超”植物界)として分類することを提案しています。これらの研究はいずれも独創性が高く、様々な研究分野で大きな影響を与えています。また、近年絶滅が心配されている車軸藻類を保全するための研究を創出し、精力的に実施しているのも今回の受賞の理由です。



角川(谷田辺)洋子助教



野崎久義准教授

―東京大学大学院理学系研究科・理学部 広報室―

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