第1回高校生のための「サイエンスカフェ本郷」

第1回高校生のための「サイエンスカフェ本郷」

dna

このたび東京大学大学院理学系研究科・理学部では、高校生のための「サイエンスカフェ本郷」を始めることになりました。高校生の皆さんがサイエンスのフロンティアに触れるなかで、自然の不思議と魅力を感じてもらいたいと思っています。研究に夢中になって取り組んでいる若手研究者を囲んで、気さくにサイエンスや研究生活のことについて語り合う会です。サイエンスに興味のある方、理科の授業では物足りない方、将来サイエンスの研究をしてみたいと思っている方は、ぜひ参加してください。

見えないものを観る
-自然をまねしたナノの“手”で、触って感じるDNA-

DNAは親から子へ生物が命をつなぐ手紙のようなものである。本講演では、DNAとは何か? からはじまり、DNAのもつ遺伝情報が実生活・実社会のどのような場面で使われているか?DNA分子などのナノレベル*1のものを“みる”ことができる顕微鏡(STM*2)、などを紹介する。

さらに、DNAの形のみならず、遺伝情報までをも“みる”方法を新しく開発したので、それについて解説する。自然界に存在するDNAでは特定の核酸塩基どうしが結びつく性質をもつ。この機構に注目し、STMの探針の先端に核酸塩基をつけた“ナノの手(核酸塩基探針)”を作製した。これにより、相補的核酸塩基のみが“みえる”ようになり、遺伝子情報を読み出すことができた。新しい手法で新しい世界がみえる感動を伝えたい。

*1.ナノ:
ナノメートル(nm)は10-9m
*2.STM:
走査型トンネル顕微鏡

講演者

大城敬人

大城敬人 東京大学理学系研究科化学専攻 21世紀拠点形成特任研究員

2002-2004年 日本学術振興会特別研究員。2006年1月 東京大学大学院理学系研究科化学専攻にて、博士(理学)取得。2006年1月より、同大学理学系研究科化学専攻で、21世紀拠点形成特任研究員として在職。専門分野:分析化学。STMによる分子間トンネル効果に基づく単分子可視化検出法の開発。

日時

2007年2月3日(土) 14:00~17:00(13:30開場)

会場

東京大学本郷キャンパス 理学部1号館2階小柴ホール

対象

高校生 参加費無料(申込は終了しました)

研究室見学

ティータイム終了後、研究室の見学を行います。研究活動の様子や実験器具などが見ることができます。

主催

東京大学大学院理学系研究科・理学部

問い合わせ先

東京大学大学院理学系研究科・理学部 庶務係

電話:
03-5841-7585
E-mail: