東大理学部 高校生のための春休み講座 2016

東大理学部 高校生のための春休み講座 2016

4月4日(月)

講義1
絶対零度への道とその風景
物理学科 福山 寛 教授
福山寛教授
— 経歴 —
名古屋大学大学院理学研究科物理学専攻後期課程満了、東京大学物性研究所助手、筑波大学物理学系助教授、東京大学理学系研究科助教授を経て2005年より現職。理学博士。

自然界には絶対零度という温度の下限があります。そして、どんなに工夫してもそこには到達できません。ところが、極低温を作る技術が進むと、超伝導や超流動など常識を越えた現象がつぎつぎ見つかりました。ある温度以下になると、物質を形づくる原子や電子たちがバラバラな動きを止め、秩序ある集団に変わるのが相転移です。超伝導や超流動も相転移現象の一つです。絶対零度への道には、他にもさまざまな驚きが待ち受けていました。講義では、低温物理学の研究がもたらした知とその応用、そして、いま挑んでいる未知の現象についてお話しします。

講義2
美しい結晶に秘められたナノスケールの化学
化学科 田代 省平 准教授
田代省平准教授
— 経歴 —
東京大学大学院工学系研究科応用化学専攻博士課程退学。東京大学大学院理学系研究科化学専攻助手、同助教を経て2015年より現職。博士(工学)。

身の回りの世界は様々な物質で溢れていますが、「結晶」と呼ばれる物質もその一つです。例えば見慣れた食塩の四角い結晶や、樹枝状の美しい雪の結晶、またダイヤモンドや水晶などの宝石も結晶です。これらの結晶では原子や分子が規則正しく並んでいますが、最近では原子や分子の並び方をデザインすることによって、様々な人工結晶を自在に作ることができるようになりつつあります。本講義では、結晶の基礎や歴史からナノサイズの孔が無数にあいた最新の人工結晶まで、化学の観点から幅広く紹介します。