2018/02/05

第30回東京大学理学部公開講演会

「星々が開く理学の扉」

物理学者アルベルト・アインシュタインが残した「最後の宿題」重力波、
想像の世界であった太陽系の最果て、
そして肉眼では捉えることのできない謎の天体の存在。


多くの科学者たちが飽くなき努力と研究を重ね、
今、宇宙の謎が明らかにされつつあります。
今回は宇宙(そら)を眺め、そして謎に挑み続ける研究者たちが
みなさまを理学の世界にお連れします。

 

講演者・講演内容

Discovery of gravitational waves from a neutron star collision
連星中性子星合体からの重力波検出

Kipp Cannon(附属ビッグバン宇宙国際研究センター 准教授)

KippCannon准教授
— 経歴 —

Assoc. Professor Cannon obtained his doctoral degree from the University of Alberta in Edmonton, Canada. He was a postdoctoral researcher at the University of Wisconsin-Milwaukee, where he joined the LIGO Scientific Collaboration. Following that he was a senior postdoctoral fellow at the California Institute of Technology, and then was a senior research associate at the University of Toronto for six years before joining the University of Tokyo in 2016 as an associate professor of physics.


アルバータ大学博士課程修了。 ウィスコンシン大学ミルウォーキー校での博士研究員時代より、LIGO科学コラボレーションに参加。カリフォルニア工科大学シニアポストドクトラルフェローを経て、トロント大学で6年間上級研究員を務める。その後、2016年より理学系研究科附属ビッグバン宇宙国際研究センター准教授。博士(理学)。

On August 17, 2017, a collaboration of gravitational-wave telescopes and optical telescopes discovered the gravitational waves from the collision of a pair of compact massive objects followed by a flash of gamma and optical radiation from the same direction on the sky. This event is believed to be the first time we have observed the collision of a pair of neutron stars. The discovery has rewritten our understanding of the origin of heavy elements in the universe. I will describe the discovery and some of what we have learned from it.


2017年8月17日、重力波検出器と光学望遠鏡のネットワークの協業によりコンパクト天体のペアの合体による重力波と、それに続くガンマ線・可視光線の閃光現象が天空の同じ方角から観測されました。これは連星をなす一対の中性子星の合体によるものと考えられ、この発見によって宇宙における重元素の形成機構に関する定説は大きく塗り替えられることになりました。本講演では、この発見について解説し、それによってどのような知見が得られたかを説明します。

 
横山順一教授
— 経歴 —
東京大学理学部物理学科卒業、同大学大学院理学系研究科物理学専攻博士課程中退、同大学理学部物理学科助手、米国立フェルミ加速器研究所客員研究員、京都大学基礎物理学研究所助教授、スタンフォード大学物理学部客員研究員、大阪大学大学院理学研究科宇宙地球科学専攻助教授を経て、2005年より現職。理学博士。

横山 順一 (通訳)

(附属ビッグバン宇宙国際研究センター・
物理学専攻 教授)

 

太陽系の最果てを探る

関根 康人(地球惑星科学専攻 准教授)

関根康人准教授
— 経歴 —
東京大学大学院理学系研究科地球惑星科学専攻博士課程修了、東京大学大学院新領域創成科学研究科助教、講師を経て2014年10月より現職。博士(理学)。

我々の住む太陽系ーその最果てはどうなっているのでしょうか。これまで想像の域をでなかった領域に、現在では探査機が到達しています。2015年8月、NASAの探査機ニューホライズンズは太陽系の果てにある冥王星に到着し、驚くべきその姿を初めて我々に届けてくれました。また、別の探査機カッシーニは、13年間におよぶ土星とその衛星たちの探査を終え、2017年9月に土星へと突入しました。探査機たちは太陽系の最果てで、いったい何を見つけたのでしょうか。本講演では、知の地平線と言うべき、これら太陽系の最果てを探る研究を紹介し、さらにもっと遠くを目指す人類の挑戦についてもお話しします。

 

謎の天体の魅力

戸谷 友則(天文学専攻 教授)

戸谷友則教授
— 経歴 —
東京大学大学院理学系研究科物理学専攻博士課程修了、国立天文台理論天文学研究系助手、プリンストン大学(日本学術振興会海外特別研究員)、京都大学大学院理学研究科准教授を経て2013年より現職。博士(理学)。

天文学では時に謎の天体が現れることがあります。かつては超新星がその例でした。この半世紀ほどは、発見当時は全くの謎の天体であったガンマ線バーストと呼ばれる爆発現象の正体が徐々に明らかになってきました。今では、ガンマ線バーストは遠方、つまり昔の宇宙を探る道具としても重要な、天文学の一大分野になっています。そしてこの数年、天文学者を新たに悩ませている謎の天体が、高速電波バーストと呼ばれるものです。こちらはまだ正体がほとんどつかめておらず、世界の天文学者が血眼になって観測を続けています。本講演では、これら謎の天体の魅力や、発見から解明までのドラマを、最近話題の重力波天文学も交えつつお話しします。

 

挨拶

大学院理学系研究科長・理学部長 武田 洋幸 教授

開催日

2018年3月27日(火)

時間

14:00~17:00
※開場13:00 ※終了後、講演者との歓談の時間を設けます。

場所

東京大学本郷キャンパス 安田講堂  アクセスマップ

入場

無料(事前申込み不要。どなたでもご参加いただけます。)

※理学部では「バリアフリー支援」を行っております。障害等のため、設備、情報保障等の配慮が必要な場合は、事前に申し出て下さい。

定員

800名(当日先着順)
高校生・大学生もぜひご参加ください。

中継

 

主催

東京大学大学院理学系研究科・理学部

連絡先

東京大学大学院理学系研究科・理学部 広報室

TEL 03-5841-7585
E-mail kouhou.s@gs.mail.u-tokyo.ac.jp

 

―東京大学大学院理学系研究科・理学部 広報室―

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